はじめに
社会福祉法人が保有する固定資産には、
建物や備品のように形のある資産だけでなく、
目に見えない無形の資産 も含まれます。
権利 は、
こうした無形固定資産の一つとして整理される勘定科目です。
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厚生労働省の勘定科目の説明
権利
出典:「社会福祉法人会計基準の制定に伴う会計処理等に関する運用上の留意事項について」
法律上又は契約上の権利をいう。
この定義のとおり、
権利とは、
法律や契約に基づいて法人が有する権利そのもの を指します。
無形固定資産としての位置づけ
権利は、
建物や機械のように形はありませんが、
一定期間にわたって法人の活動に使用され、
経済的価値を持つ点で、
無形固定資産 に区分されます。
物理的な実体がない点が、
有形固定資産との大きな違いです。
権利に該当するもの
社会福祉法人において、
権利として整理されるものには、
次のようなものがあります。
- 借地権
- 水道利用権
- 電話加入権(最近は少ない)
これらはいずれも、
法人が継続的に利用できる
法律上又は契約上の権利 に該当します。
社会福祉法人では例が少ない権利
一般企業では、
- 特許権
- 意匠権
- 商標権
- 著作権
などが権利として計上されることがあります。
社会福祉法人では、
これらの権利を保有する例は多くありませんが、
取得している場合には、
無形固定資産として適切に整理する必要 があります。
取得価額の考え方
権利の帳簿価額は、
原則として 取得に要した対価 によって測定します。
有償で取得した場合には、
- 権利の取得価額
- 取得に直接要した付随費用
を合算した金額を、
帳簿価額とします。
減価償却の考え方
権利は無形固定資産であるため、
耐用年数があるもの については、
使用期間にわたって減価償却を行います。
一方で、
耐用年数が確定しない権利については、
減価償却の対象とならない場合もあります。
どのように取り扱うかは、
権利の内容と性質を踏まえて判断します。
管理上の留意点
権利は目に見えない資産であるため、
- 契約内容を正確に把握しているか
- 権利の有効期間が管理されているか
- 帳簿に計上されている権利が現存しているか
といった点を、
定期的に確認しておくことが重要です。
まとめ
権利は、
- 法律上又は契約上の権利を整理する勘定科目であること
- 無形固定資産に区分されること
- 借地権や水道利用権などが代表例であること
- 内容に応じて減価償却の有無を判断すること
これらを整理して理解しておくことで、
無形固定資産の管理や決算の場面でも、
落ち着いて対応しやすくなります。
記事の執筆者のご紹介
著者情報 この記事を書いた人
松岡 洋史
Matsuoka Hiroshi
公認会計士・税理士
社会福祉法人理事(在任中)
スマート介護士 認定経営革新等支援機関
元地方公務員
マツオカ会計事務所 代表 松岡 弘巳
地方公務員として11年の行政事務経験
社会福祉法人会計専門の公認会計士・税理士として20年の実務経験を有する。
専門分野:社会福祉法人会計・指導監査対応、企業主導型保育事業の会計支援・専門的財務監査対応、介護、障がい福祉、保育の各制度に精通。
都道府県・政令指定都市主催の研修講師多数。
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