マツオカ会計事務所

勘定科目の解説「1年以内返済予定役員等長期借入金」社会福祉法人会計

役員借入金
「ホームページ利用上のご注意について」をお読み頂き、これらの条件にご同意の上ご利用ください。

厚生労働省の勘定科目の説明  1年以内返済予定役員等長期借入金

1年以内返済予定役員等長期借入金
役員等長期借入金のうち貸借対照表日の翌日から起算して1年以内に支払の期限が到来するものをいう。

出典「社会福祉法人会計基準の制定に伴う会計処理等に関する運用上の留意事項について

勘定科目説明の解説 1年以内返済予定役員等長期借入金

役員からの借入金

法人の資金が不足する際に、金融機関からではなく、役員が一時的に資金を貸し付けることが、一般企業ではよくあります。

社会福祉法人さんで、役員から借り入れることは、一般企業と比べると比較的少ないかもしれません。

役員からの借入金は
金融機関からの借入と異なり、契約書や必要書類の様式やルールが決まっている訳ではありません。

役員から長期に借入を行う場合、返済計画、返済の方法や金額について

自分たちで明確にしておく必要があります。

契約書(金銭消費貸借契約書)や借用書などをきちんと作成しておきましょう。

金銭消費貸借契約書や借用書などの借入に関する書類をきちんと作成するとともに、
借入時、返済時のお金の流れが分かるように記録をしていきましょう。

借入を行う際の、法人内の意思決定手続きも漏れないようにしましょう。

役員等からの借入金の分類

役員等からの借入は、借入先との返済条件により、以下のように分類されていきます。

区分科目説   明
流動負債役員等短期借入金役員(評議員を含む)からの借入金で貸借対照表日の翌日から起算して1年以内に支払の期限が到来するものをいう。
固定負債役員等長期借入金役員(評議員を含む)からの借入金で貸借対照表日の翌日から起算して支払の期限が1年を超えて到来するものをいう。

その上で、役員等長期借入金に分類された借入金のうち、決算日以後1年以内に返済する金額を

役員等長期借入金から1年以内返済予定役員等長期借入金に振り替えます。

例 
会計処理の前

固定負債役員等長期借入金100円
(うち1年以内 10)

会計処理の後

流動負債1年以内返済予定役員等長期借入金10円
固定負債役員等長期借入金90円


勘定科目を簡単に説明します

マツオカ

1年以内返済予定役員等長期借入金
役員などから長期に借りているお金のうち、1年以内に返済する金額。
お金のやりくりが大変な時や施設整備の際に役員が法人にお金を貸すと言うのは、企業では意外とある形。金融機関からの借入とは異なり、役員個人との取引のため、法人できちんと書類を作成していく必要があります。


科目の正確な内容は、厚生労働省の勘定科目説明でいつでも確認することができます。科目の要点をイメージできるようにしておきましょう。

社会福祉法人専門 公認会計士・税理士による書籍

本の内容をブログ記事でご紹介しています

事務所スタッフによる本の感想です。(本のタイトルまたは画像をクリックして下さい)

(第4巻 経営組織は、法人の役員(理事、監事)や評議員について解説しています)

オンライン研修会「1から学べる社会福祉法人会計勉強会」のスタッフの感想は、こちら

Amazonのページはこちら(試し読み機能あり)

Amazonの試し読み機能をぜひご活用ください。本の内容を一部ご覧いただくことができます。

第1巻
資金収支計算書

63ページ
1870円

NO.タイトルページ価格
第1巻資金収支計算書 (第5版)581870円
第2巻事業活動計算書(第3版)731925円
第3巻貸借対照表 (第3版)811980円
第4巻経営組織(理事・監事や理事会・評議員会について)571760円
第5巻随意契約 451650円
第6巻注記と附属明細書1091980円
第7巻社会福祉法人会計簿記の特徴
『大切なのは、1行増えること』
521870円
第8巻管理職のための
社会福祉法人会計基準の逐条解説
831980円
第9巻利益と増減差額
 ~その違いからわかること~
471815円

(第4巻 経営組織は、法人の理事・監事や評議員について解説しています)

よかった。ありがとう。読んだ人が幸せでありますように。

著者情報 この記事を書いた人

松岡 洋史

Matsuoka Hiroshi

公認会計士・税理士
社会福祉法人理事(在任中)
スマート介護士 認定経営革新等支援機関

マツオカ会計事務所 代表 松岡 弘巳

地方公務員として11年、地方公営企業の財務部門を中心に在籍した後、平成14年から社会福祉法人への会計支援業務を行う。会計支援を通じて出会った、社会福祉法人で働く皆さんの人柄に魅かれ、平成18年 社会福祉法人会計専門の会計事務所として開業した。
地方公務員としての経験と公認会計士としての知識を活かして、社会福祉法人の法人運営の支援を行ってきたことにより、独特の実務経験を有する。

(筆者:松岡洋史 公認会計士・税理士 専門分野:社会福祉法人会計

モバイルバージョンを終了