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厚生労働省の勘定科目の説明 保険料
保険料
出典「社会福祉法人会計基準の制定に伴う会計処理等に関する運用上の留意事項について」
生命保険料及び建物、車輌運搬具、器具及び備品等にかかる損害保険契約に基づく保険料をいう。ただし、福利厚生費に該当するものを除く。
勘定科目説明の解説
費用科目の解説について
事業活動計算書の費用科目については、中区分の分類を用いながら小区分の科目を解説していきます。
保険料
今回、解説する勘定科目の体系は下のようになっています。
大区分 | 中区分 | 小区分 |
事務費 | 保険料 | - |
大区分は、「事務費」です。
施設(及び本部)の運営事務に要する費用になります。
平成12年度に制定された(旧)社会福祉法人会計基準の科目説明には
大区分についても説明がありました。
事務費支出
平成12年 社会福祉法人会計基準 事業活動収支計算書勘定科目の説明より
本部及び施設の運営事務に要する人件費以外の費用をいう。
中区分は「保険料」です。
勘定科目説明にあるように施設で加入する保険料(事業費や福利厚生費に計上されるもの以外)の科目です。
生命保険や施設の建物の火災保険、車両の任意保険などが考えられます。
事業費と事務費の保険料について
社会福祉法人会計では、「事業費」と「事務費」で同じ科目名が示されていることがあります。
保険料の分類
保険料についても、勘定科目が、事業費と事務費のどちらにもあります。
科目の説明は下のようになっています。
No. | 大区分 | 中区分 | 勘定科目説明 |
---|---|---|---|
① | 事業費 | 保険料 | 利用者に対する損害保険料等をいう。 |
② | 事務費 | 保険料 | 生命保険料及び建物、車輌運搬具、器具及び備品等にかかる損害保険契約に基づく保険料をいう。ただし、福利厚生費に該当するものを除く。 |
保険料は、事業費分と事務費分に分けて計上していくことになりそうですが、
原則として、事業費の保険料のみに計上することができます。
13 共通支出及び費用の配分方法
出典「社会福祉法人会計基準の制定に伴う会計処理等に関する運用上の留意事項について」
(2)事務費と事業費の科目の取扱について
「水道光熱費(支出)」、「燃料費(支出)」、「賃借料(支出)」、「保険料(支出)」については原則、事業費(支出)のみに計上できる。
ただし、措置費、保育所運営費の弾力運用が認められないケースでは、事業費(支出)、事務費(支出)双方に計上するものとする。
事業費のみに保険料を計上していく場合には
施設、事業所の火災保険や送迎車両の自賠責保険料や自動車保険なども事業費に計上していきます。
福利厚生費に計上する保険料について
職員の福利厚生を目的として保険に加入する場合の費用は、福利厚生費に計上します。
法人が職員や役員を被保険者として保険契約に加入する保険になります。
一般企業でも導入されることがあり、「法人保険」などと呼びます。
法人保険の例を挙げてみましょう。
区分 | 生命保険 | 養老保険 | 医療保険 | 傷害保険 |
---|---|---|---|---|
契約者 | 法人 | 法人 | 法人 | 法人 |
被保険者 | 職員・役員 | 職員・役員 | 職員・役員 | 職員・役員 |
特徴 | 職員の万が一の場合の備えとして | 退職時の退職金としても活用できる | 見舞金や給与の補償として | 見舞金や給与の補償として |
簡単な説明です
保険料(事務費)
法人が加入する生命保険や施設の建物や車の保険料などです。利用者のための保険料や福利厚生を目的とした保険料は含まれません。
科目の正確な内容は、厚生労働省の勘定科目説明でいつでも確認することができます。科目の要点をイメージできるようにしておきましょう。
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勘定科目の解説の一覧
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マツオカ会計事務所のストーリー
著者情報 この記事を書いた人
松岡 洋史
公認会計士・税理士
社会福祉法人理事(在任中)
スマート介護士 認定経営革新等支援機関
マツオカ会計事務所 代表 松岡 弘巳
地方公務員として11年、地方公営企業の財務部門を中心に在籍した後、平成14年から社会福祉法人への会計支援業務を行う。会計支援を通じて出会った、社会福祉法人で働く皆さんの人柄に魅かれ、平成18年 社会福祉法人会計専門の会計事務所として開業した。
地方公務員としての経験と公認会計士としての知識を活かして、社会福祉法人の法人運営の支援を行ってきたことにより、独特の実務経験を有する。