マツオカ会計事務所

勘定科目の解説 事業活動計算書 事務費 租税公課 社会福祉法人会計

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厚生労働省の勘定科目の説明 租税公課

租税公課
消費税及び地方消費税の申告納税、固定資産税、印紙税、登録免許税、自動車税、事業所税等をいう。

出典「社会福祉法人会計基準の制定に伴う会計処理等に関する運用上の留意事項について」

勘定科目説明の解説

費用科目の解説について

事業活動計算書の費用科目については、中区分の分類を用いながら小区分の科目を解説していきます。

租税公課

今回、解説する勘定科目の体系は下のようになっています。

大区分中区分小区分
事務費租税公課

大区分は、「事務費」です。
施設(及び本部)の運営事務に要する費用になります。

平成12年度に制定された(旧)社会福祉法人会計基準の科目説明には

大区分についても説明がありました。

事務費支出
本部及び施設の運営事務に要する人件費以外の費用をいう。

平成12年 社会福祉法人会計基準 事業活動収支計算書勘定科目の説明より

中区分は「租税公課」です。

社会福祉法人が納める(支払う)租税公課になります。

なお、法人税及び住民税、事業税を納付する場合には、租税公課ではなく、「法人税、住民税及び事業税」の科目を設けて計上します。

社会福祉法人が納付する主な税金

租税公課に計上される主な税金

社会福祉法人で納付する主な税金は以下のものがあります。

勘定科目の説明は下のようになっています。

区分印紙税自動車税固定資産税不動産取得税登録免許税
勘定科目租税公課租税公課租税公課租税公課租税公課
説明業務請負契約書に貼付等用途による
課税免除制度や

事業による
減免制度あり
用途による
非課税制度あり
用途による
非課税制度あり
用途による
非課税制度あり

消費税の処理

消費税及び地方消費税の申告を行っている法人の場合には、用いる経理方式により勘定科目が異なってきます。

区分税込経理方式税抜経理方式
勘定科目租税公課仮払消費税
仮受消費税

(参考)社会福祉法人の消費税の処理について

厚生労働省の通知からは、社会福祉法人では税込方式が前提とされた上で、法人の任意により税抜方式の選択が可能とされています。

社会福祉法人は、営利法人と異なり消費税等の負担者となることが多く、本来税込方式が適しているものと考えられるが、法人の事業内容によっては課税売上割合が異なるため、法人の自主的な判断で税抜方式を採用することも可能とすることが実務上適していると考えられる。
よって、社会福祉法人会計基準では、消費税等の会計処理については税込方式を前提としつつ、法人が税抜方式を選択することも可能とする。

出典:厚生労働省通知「他の法人形態で適用等されている会計処理等についての社会福祉法人会計基準への適用に係るQ&Aの送付について(その2)」

法人税等の処理

法人税等の申告を行っている法人(法人税法上の収益事業を運営している法人)の場合には、

勘定科目は、「租税公課」ではなく、「法人税、住民税及び事業税」の科目を設けて計上します。

計算書類上の法人税等の表示

出典:厚生労働省通知「社会福祉法人会計基準の運用上の留意事項」より

24 法人税、住民税及び事業税について
(1) 事業活動計算書への記載

法人税、住民税及び事業税を納税する法人は、事業活動計算書等の特別増減差額と当期活動増減差額の間に以下の欄を追加するものとする。

なお、重要性の原則により税効果会計を適用しない法人は、「法人税等調整額」欄の追加は不要となる。「繰越活動増減差額の部」の各項目に右記した番号は順次繰り下げるものとする。

(2) 資金収支計算書への記載

法人税、住民税及び事業税を納税する法人は、拠点区分資金収支計算書の事業活動支出の「その他の支出」に中区分科目として「法人税、住民税及び事業税支出」を追加するものとする。

(3) 貸借対照表への記載

法人税、住民税及び事業税のうちの未払額については、流動負債の部に「未払法人税等」の科目を設けて記載するものとする。
また、税効果会計を適用する場合に生じる繰延税金資産及び繰延税金負債は、当該科目名をもって固定資産又は固定負債に区分して記載するものとする。

簡単な説明です

マツオカ

租税公課
社会福祉法人が納付する諸税になります。なお、法人税等がある場合には別の科目に計上します。


科目の正確な内容は、厚生労働省の勘定科目説明でいつでも確認することができます。科目の要点をイメージできるようにしておきましょう。

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マツオカ会計事務所のストーリー

著者情報 この記事を書いた人

松岡 洋史

Matsuoka Hiroshi

公認会計士・税理士
社会福祉法人理事(在任中)
スマート介護士 認定経営革新等支援機関

マツオカ会計事務所 代表 松岡 弘巳

地方公務員として11年、地方公営企業の財務部門を中心に在籍した後、平成14年から社会福祉法人への会計支援業務を行う。会計支援を通じて出会った、社会福祉法人で働く皆さんの人柄に魅かれ、平成18年 社会福祉法人会計専門の会計事務所として開業した。
地方公務員としての経験と公認会計士としての知識を活かして、社会福祉法人の法人運営の支援を行ってきたことにより、独特の実務経験を有する。

(筆者:松岡洋史 公認会計士・税理士 専門分野:社会福祉法人会計

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