マツオカ会計事務所

令和8年度介護報酬改定の具体像|処遇改善の対象拡大と食費100円引上げの内容整理|令和8年度予算に関する「大臣折衝事項」について(報告)

令和8年度介護報酬改定における処遇改善の対象拡大と食費基準費用額引上げの概要

はじめに

令和8年度介護報酬改定について、
予算大臣折衝を踏まえた具体的な改定内容が示されました。

(R7.12.26 厚生労働省・社会保障審議会(介護給付費分科会)「令和8年度予算に関する「大臣折衝事項」について(報告)」)

今回の改定は、

を柱とし、改定率は+2.03%とされています。

本ページでは、
特に影響の大きい
「処遇改善の対象拡大」と「食費の引上げ」について、
上記資料の2ページ・3ページを中心に整理します。

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1.令和8年度介護報酬改定の全体像(資料2ページ)

令和8年度の介護報酬改定率は +2.03% となっています。

内訳は次のとおりです。

今回の改定は、
賃上げによる人材確保と、
物価上昇を踏まえた費用構造の是正を目的としています。



2.職員の処遇改善のポイント(資料2ページ)

(1)処遇改善の規模と内容

令和8年度改定では、
介護分野全体で月額1.0万円(約3.3%)相当の賃上げを実現する措置が講じられます。

さらに、生産性向上や協働化に取り組む事業所では、
月額0.7万円(約2.4%)の上乗せが行われ、
定期昇給分を含めると、
最大で月額1.9万円(約6.3%)相当の賃上げとなります。


(2)処遇改善加算の対象拡大

今回の大きな変更点は、
処遇改善加算の対象が「介護職員」から「介護従事者」へ拡大された点です。

これにより、従来は対象外とされていた以下のサービスにも、
新たに処遇改善加算が設けられます。

介護職員だけでなく、
ケアマネジャーなど専門職の人材確保も課題となっている現状を踏まえた対応といえます。


3.食費の基準費用額の見直し(資料3ページ)

(1)見直しの背景

介護保険施設等における食費については、
近年の食材料費の高騰により、
実際の提供コストと基準費用額との間に乖離が生じていました。

このため、
令和9年度改定を待たず、
令和8年8月から基準費用額を引き上げる対応が取られます。


(2)引上げの内容と利用者負担への配慮

基準費用額(食費)は、
1日当たり100円引き上げられます。

一方で、低所得者への配慮として、
利用者負担限度額は次のように調整されます。

食費の引上げを行いつつ、
所得状況に応じた負担調整が行われる仕組みとなっています。


4.今後の方向性(令和9年度以降)

資料では、令和9年度以降についても、
次の点が示されています。

令和8年度改定は「通過点」と位置づけられており、
今後も継続的な制度調整が予定されています。


まとめ

今回示された内容は、
「処遇改善」と「利用者負担への配慮」を両立させながら、
介護制度全体の持続可能性を確保しようとする方向性を明確にしたものといえます。

特に、

は、実務への影響が大きいため、
早めの確認と整理が重要になります。

記事の執筆者のご紹介

著者情報 この記事を書いた人

松岡 洋史

Matsuoka Hiroshi

公認会計士・税理士 
社会福祉法人理事(在任中)
スマート介護士 認定経営革新等支援機関
元地方公務員

マツオカ会計事務所 代表  松岡 弘巳

地方公務員として11年の行政事務経験
社会福祉法人会計専門の公認会計士・税理士として20年の実務経験を有する。
専門分野:社会福祉法人会計・指導監査対応、企業主導型保育事業の会計支援・専門的財務監査対応、介護、障がい福祉、保育の各制度に精通。
都道府県・政令指定都市主催の研修講師多数。


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