マツオカ会計事務所

勘定科目の解説「長期預り金」社会福祉法人会計

「ホームページ利用上のご注意について」をお読み頂き、これらの条件にご同意の上ご利用ください。

厚生労働省の勘定科目の説明 長期預り金

長期預り金
固定負債で長期預り金をいう。(軽費老人ホーム(ケアハウスに限る。)等における入居者からの管理費等預り額をいう。)

出典「社会福祉法人会計基準の制定に伴う会計処理等に関する運用上の留意事項について

勘定科目説明の解説

長期預り金の科目

長期預り金が生じるのは

軽費老人ホームでは、居住に要する費用を、入居者から「一括支払い方式」によって、受け取ることが認められています。

一括支払い方式で受け取った費用は、毎月の利用料に振替えられるとともに、入居者が、一定期間(標準期間は20年)以内に退去した場合には、計算した上で返還しなければなりません。

有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅においても、同じように長期預り金を受け取るケースがありますね。

「預り金管理規程」を設けて適切な管理や会計上の区分が求められます。

長期預り金と長期預り金積立資産

長期預り金(と長期預り金積立資産)の管理と区分経理

「預り金管理規程」を設けて適切に管理していくとともに、預かったお金は、会計上、勘定科目を「現金預金(普通預金)」や「定期預金」などと分けて、「長期預り金積立資産」として計上していきます。

区 分内   容
管理の方法預り金管理規程にしたがい、適切に管理する
勘定科目「普通預金」や「定期預金」とは別の科目「長期預り金積立資産」として、計上していく。
「長期預り金」と「長期預り金積立資産」を対応させながら、入居費用などの取崩しを行う。

長期預り金積立資産は、固定負債に計上されている長期預り金に対応させて計上しているものです。

○○積立資産が、純資産の○○積立金と対応して計上されるように、
長期預り金積立資産は、固定負債の長期預り金と対応させた形で計上されます。

下のような感じですね。

長期預り金積立資産と長期預り金の場合

固定資産金 額固定負債金 額
長期預り金積立資産115長期預り金115

(参考)○○積立資産と○○積立金の場合

固定資産金 額純資産金 額
施設整備積立資産240施設整備積立金240

長期預り金積立資産の説明は以下のようになっています。

長期預り金積立資産
長期預り金に対応して積み立てた現金預金等をいう。
預り額をいう。)

出典「社会福祉法人会計基準の制定に伴う会計処理等に関する運用上の留意事項について」

簡単な説明です

マツオカ

長期預り金
施設の入居者さんから預かった、一括徴収した長期のご利用料や敷金、保証金など。
ご利用料などを毎月、収益の科目に振替えていく。入居者ごとなどに、きちんと管理、把握していくことが大切になります。


科目の正確な内容は、厚生労働省の勘定科目説明でいつでも確認することができます。科目の要点をイメージできるようにしておきましょう。

社会福祉法人専門 公認会計士・税理士による書籍

Amazonのページはこちら(試し読み機能あり)

Amazonの試し読み機能をぜひご活用ください。本の内容を一部ご覧いただくことができます。

第1巻
資金収支計算書

63ページ
1870円

NO.タイトルページ価格
第1巻資金収支計算書 (第5版)581870円
第2巻事業活動計算書(第3版)731925円
第3巻貸借対照表 (第3版)811980円
第4巻経営組織(理事・監事や理事会・評議員会について)571760円
第5巻随意契約 451650円
第6巻注記と附属明細書1091980円
第7巻社会福祉法人会計簿記の特徴
『大切なのは、1行増えること』
521870円
第8巻管理職のための
社会福祉法人会計基準の逐条解説
831980円
第9巻利益と増減差額
 ~その違いからわかること~
471815円
第10巻現金主義と発生主義、実現主義
 ~収益と費用を計上するタイミングはいつ?~
671980円
※ 第4巻 経営組織は、法人の理事・監事や評議員について解説しています

よかった。ありがとう。読んだ人が幸せでありますように。

マツオカ会計事務所のストーリー

著者情報 この記事を書いた人

松岡 洋史

Matsuoka Hiroshi

公認会計士・税理士
社会福祉法人理事(在任中)
スマート介護士 認定経営革新等支援機関

マツオカ会計事務所 代表 松岡 弘巳

地方公務員として11年、地方公営企業の財務部門を中心に在籍した後、平成14年から社会福祉法人への会計支援業務を行う。会計支援を通じて出会った、社会福祉法人で働く皆さんの人柄に魅かれ、平成18年 社会福祉法人会計専門の会計事務所として開業した。
地方公務員としての経験と公認会計士としての知識を活かして、社会福祉法人の法人運営の支援を行ってきたことにより、独特の実務経験を有する。

(筆者:松岡洋史 公認会計士・税理士 専門分野:社会福祉法人会計

モバイルバージョンを終了