マツオカ会計事務所

勘定科目の解説 介護保険事業収入 その他の事業収入 受託事業収入 社会福祉法人会計

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厚生労働省の勘定科目の説明 受託事業収入

受託事業収入(公費)
介護保険に関連する、地方公共団体から委託された事業に係る収入をいう(介護保険法に基づく又は関連する、地方公共団体から委託された事業に係る収入)。

出典「社会福祉法人会計基準の制定に伴う会計処理等に関する運用上の留意事項について」

受託事業収入(一般)
介護保険に関連する、受託事業に係る利用者からの収入をいう(介護保険法に基づく又は関連する、地方公共団体から委託された事業に係る収入)。

出典「社会福祉法人会計基準の制定に伴う会計処理等に関する運用上の留意事項について」

収入(資金収支計算書)と収益(事業活動計算書)の違いについて

社会福祉法人では、3つの計算書類を作成していきます。

このうち、資金収支計算書と事業活動計算書では、類似している科目名が多く用いられています。

様式名計算書類名
第一号 第一様式〜第四様式資金収支計算書
第ニ号 第一様式〜第四様式事業活動計算書
第三号 第一様式〜第四様式貸借対照表

勘定科目説明の解説

収入科目の解説について

資金収支計算書の収入科目については、中区分の分類を用いながら小区分の科目を解説していきます。

受託事業収入

今回、解説する勘定科目の体系は下のようになっています。

大区分中区分小区分
介護保険事業収入その他の事業収入受託事業収入(公費)
受託事業収入(一般)

大区分は、「介護保険事業収入」とあるように、介護保険制度に基づく事業の区分になりますね。

今回は、中区分「その他の事業収入」の中の「受託事業収入」になります。

介護保険サービスに関連して、市町村から委託を受けたサービスの収入になります。

認定調査の委託料や、地域包括支援センターの委託料(受託)などがよくありますね。

ポイントは、下のイメージです。

NO.内   容
介護保険サービスに関連して市町村から委託を受けた事業
(公費)には、市町村からの委託金額
(一般)には、利用者負担額を計上する。
補助金事業収入や市町村特別事業収入などと科目の混同に注意する

ポイントの説明

①受託事業は、介護保険法に基づき、または介護保険法に関連するサービスを市町村から委託を受けた事業になります。
市町村と(受)委託契約を締結する形になります。

 

②受託事業収入の多くは、市町村から支払を受ける委託料になります
受託事業収入(公費)には市町村からの委託料は、(公費)に計上します。
受託事業収入(一般)には、受託事業に関連して、ご利用者から収受する利用料を計上していきます。



③受託事業収入と混同しやすい事業収入として、補助金事業(収入)や市町村特別事業(収入)があります。
受託事業は、地方公共団体と委託契約書等を締結して、実施する事業というイメージです。
補助金事業は、地方公共団体から交付決定(通知書)を受けて、実施する事業というイメージになります。
市町村特別事業は、条例に基づき、市町村へ特別給付の請求を行います。

 混同しないように、受委託契約書など、市町村と交わした書類に注目しましょう。

勘定科目を簡単に説明します

マツオカ

その他の事業収入の小区分 受託事業収入(公費)、受託事業収入(一般)
介護保険サービスに関連して、市町村から委託を受けた事業の収入になります。
実務的には、市町村と委託契約書を交わして行っている事業と言えますね。
補助金事業収入や市町村特別事業収入と、混同しないように注意しましょう。


科目の正確な内容は、厚生労働省の勘定科目説明でいつでも確認することができます。科目の要点をイメージできるようにしておきましょう。

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マツオカ会計事務所のストーリー

著者情報 この記事を書いた人

松岡 洋史

Matsuoka Hiroshi

公認会計士・税理士
社会福祉法人理事(在任中)
スマート介護士 認定経営革新等支援機関

マツオカ会計事務所 代表 松岡 弘巳

地方公務員として11年、地方公営企業の財務部門を中心に在籍した後、平成14年から社会福祉法人への会計支援業務を行う。会計支援を通じて出会った、社会福祉法人で働く皆さんの人柄に魅かれ、平成18年 社会福祉法人会計専門の会計事務所として開業した。
地方公務員としての経験と公認会計士としての知識を活かして、社会福祉法人の法人運営の支援を行ってきたことにより、独特の実務経験を有する。

(筆者:松岡洋史 公認会計士・税理士 専門分野:社会福祉法人会計

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