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厚生労働省の勘定科目の説明 ○○売却収入
○○売却収入
出典「社会福祉法人会計基準の制定に伴う会計処理等に関する運用上の留意事項について」
売却資産の名称等売却の内容を示す名称を付した科目で記載する。
収入（資金収支計算書）と収益（事業活動計算書）の違いについて
社会福祉法人では、３つの計算書類を作成していきます。
このうち、資金収支計算書と事業活動計算書では、類似している科目名が多く用いられています。
| 様式名 | 計算書類名 |
|---|---|
| 第一号 第一様式〜第四様式 | 資金収支計算書 |
| 第ニ号 第一様式〜第四様式 | 事業活動計算書 |
| 第三号 第一様式〜第四様式 | 貸借対照表 |
勘定科目説明の解説
収入科目の解説について
資金収支計算書の収入科目については、中区分の分類を用いながら小区分の科目を解説していきます。
○○売却収入
今回、解説する勘定科目の体系は下のようになっています。
| 大区分 | 中区分 | 小区分 |
| 固定資産売却収入 | ○○売却収入 | － |
施設整備等による収入の区分の中の
大区分は、「固定資産売却収入」になります。
時として、法人の固定資産を処分することがあります。
固定資産売却収入は、固定資産を処分する際に、他の事業者に売却した時に計上されます。
中区分は「○○売却収入」です。法人の固定資産を売却した時に、１円以上で売却した場合ですね。
「車両運搬具売却収入」と「器具及び備品売却収入」は明示されていますが、他の固定資産科目は、明示されていません。
社会福祉法人では、上記以外の固定資産を売却する事例が少ないからでしょう。
実際に固定資産を売却した場合には、○○のところには具体的な科目名を表示していきます。
○○の例を考えてみました
| ○○売却収入の科目 | 売却する固定資産 | 売却の例 |
|---|---|---|
| 土地売却収入 | （基本財産）土地 （その他固定資産）土地 | 遊休不動産の売却 施設移転に伴う売却 |
| 建物売却収入 | （基本財産）建物 （その他固定資産）建物 | 遊休不動産の売却 施設移転に伴う売却 |
| 構築物売却収入 | 構築物 | 土地、建物の売却に伴う門扉、塀などの売却 |
| 機械及び装置売却収入 | 機械及び装置 | 就労支援事業の製造用機械装置の更新に伴う旧機械装置の売却（下取り） |
| 権利売却収入 | 権利 | 法人が保有する意匠権、商標権の売却 |
| ソフトウェア売却収入 | ソフトウェア | ソフトウェアの更新に伴う旧ソフトウェアの売却 |
○○売却収入と○○売却損益の計算
計算例
固定資産（○○）を売却した場合、資金収支計算書と事業活動計算書に計上される科目を見てきましょう。
| 資金収支計算書 | 事業活動計算書 | 貸借対照表（参考） |
| ○○売却収入 | ○○売却益 または ○○売却損・処分損 | 固定資産の○○科目 |
以下を例に計算してみましょう。
※償却期間が経過した製造用の機械装置を更新のため売却した。
| NO. | 区 分 | 内 容 |
|---|---|---|
| ① | 取得価額（購入金額） | 358,000円 |
| ② | 取得した日（登録日） | 平成２１年５月２１日 |
| ③ | 耐用年数 | １０年 |
| ④ | 売却した日 | 令和３年８月５日 |
| ⑤ | 売却代金（下取価額） | 240円 |
資金収支計算書
売却金額（⑤）が、機械及び装置売却収入に計上される。
| 計算書類 | 勘定科目 | 金額 |
| 資金収支計算書 | 機械及び装置売却収入 | （⑤）240 |
事業活動計算書
勘定科目「○○売却益」で説明します。
計算例の会計処理
計算例の会計処理（仕訳）を「○○売却益」に記載しています。参考にしてください。
勘定科目を簡単に説明します
○○売却収入
法人が所有する固定資産を売却した場合の、売却代金（収入）になります。
科目の正確な内容は、厚生労働省の勘定科目説明でいつでも確認することができます。科目の要点をイメージできるようにしておきましょう。
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勘定科目の解説の一覧
よかった。ありがとう。読んだ人が幸せでありますように。
マツオカ会計事務所のストーリー
著者情報 この記事を書いた人
松岡 洋史
Matsuoka Hiroshi
公認会計士・税理士
社会福祉法人理事（在任中）
スマート介護士 認定経営革新等支援機関
マツオカ会計事務所 代表 松岡 弘巳
地方公務員として１１年、地方公営企業の財務部門を中心に在籍した後、平成１４年から社会福祉法人への会計支援業務を行う。会計支援を通じて出会った、社会福祉法人で働く皆さんの人柄に魅かれ、平成18年 社会福祉法人会計専門の会計事務所として開業した。
地方公務員としての経験と公認会計士としての知識を活かして、社会福祉法人の法人運営の支援を行ってきたことにより、独特の実務経験を有する。
