1. HOME
  2. ブログ
  3. 歯科医療機関・介護連携
  4. 歯科・介護連携のための『口腔衛生の管理体制の整備にかかる実務について』③「口腔機能向上加算に関する基本的な考え方並びに事務処理手順例及び様式例」

会計・法人運営の記事ブログ

会計・法人運営を支えるブログ

歯科医療機関・介護連携

歯科・介護連携のための『口腔衛生の管理体制の整備にかかる実務について』③「口腔機能向上加算に関する基本的な考え方並びに事務処理手順例及び様式例」

歯科医院と介護保険施設との連携

「歯科医療機関・歯科医院」と「社会福祉法人・介護保険」施設との連携をより一層進めるための記事になります。

厚生労働省通知「リハビリテーション・個別機能訓練、栄養、口腔の実施及び一体的取組について(令和6年3月15日付」内の

第八 口腔機能向上加算に関する基本的な考え方並びに事務処理手順例及び様式例の提示について」の内容を、

目次(見出し)をつけながら記載していきます。(読みやすいように改行しています)

ご注意:最新の厚生労働省の通知の内容を必ずしご確認の上、手続きを行ってください。

第八 口腔機能向上加算に関する基本的な考え方並びに事務処理手順例及び様式例の提示について

Ⅰ 口腔機能向上サービスの実務等について

1 通所サービス等における口腔機能向上サービスの提供体制

⑴ 口腔機能向上サービスの提供体制は、ケアマネジメントの一環として、個々人に最適な実地指導を行い、その実務遂行上の機能や方法手順を効率的に行うための体制をいう。

⑵ 事業所は、言語聴覚士、歯科衛生士又は看護職員(以下「サービス担当者」という。)と介護職員、生活相談員その他の職種の者等(以下「関連職種」という。)が共同した口腔機能向上サービスを行う体制を整備する。

⑶ 事業所は、サービス担当者と関連職種が共同して口腔機能向上サービスに関する手順(口腔の健康状態の評価、口腔機能改善管理指導計画、サービス実施、口腔の健康状態の再評価等)をあらかじめ定める。

⑷ サービス担当者は、利用者に適切な実地指導を効率的に提供できるよう関連職種との連絡調整を行う。

⑸ 事業所は、サービス担当者と関連職種が共同して口腔機能向上サービス体制に関する成果を含めて評価し、改善すべき課題を設定し、継続的なサービス提供内容の改善に努める。

2 口腔機能向上サービスの実務

⑴ 口腔の健康状態の評価の実施

サービス担当者は、利用開始時においては、利用者毎に口腔衛生、摂食嚥下機能等に関する解決すべき課題の確認・把握を行う。解決すべき課題の確認・把握の実施にあたっては、別紙様式6-4様式例を参照の上、作成する。

様式例における解決すべき課題の確認・把握に係る項目については、事業所の実状にあわせて項目を追加することについては差し支えない。

ただし、項目の追加に当たっては、利用者等の過剰な負担とならぬよう十分配慮しなければならない。

⑵ 口腔機能改善管理指導計画の作成

① サービス担当者は、口腔の健康状態の評価に対しサービス担当者と関連職種が共同して取り組むべき事項等について記載した口腔機能改善管理指導計画を作成する。

なお、この作成には、別紙様式6-4の様式例を参照の上、作成することとし、必要に応じて理学療法士、作業療法士、管理栄養士等の助言を参考にする。

ただし、指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準第九十九条若しくは第百十五条、指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準第二十七条、第五十二条、若しくは第百七十九条、指定介護予防サービス等の事業の人員、設備及び運営並びに指定介護予防サービス等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準第百二十五条又は指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営並びに指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準第四十二条において作成することとされている各計画の中に、口腔機能改善管理指導計画に相当する内容をそれぞれ記載する場合は、その記載をもって口腔機能改善管理指導計画の作成に代えることができるものとすること。

② サービス担当者は、作成した口腔機能改善管理指導計画について、関連職種と調整を図り、居宅サービス計画又は介護予防サービス計画にも適切に反映させる。

③ 介護予防通所介護又は通所介護において行われる口腔機能向上サービスの場合、サービス担当者は、それぞれの職種が兼ね備えた専門知識、技術等を用いて実施する。

しかし、利用者の心身の状況等に応じ、利用者の主治の医師又は主治の歯科医師の指示・指導が必要と判断される場合は、サービス担当者は、主治の医師又は主治の歯科医師の指示・指導を受けること。

④ 介護予防通所リハビリテーション又は通所リハビリテーションにおいて行われる口腔機能向上サービスの場合、サービス担当者は、医師又は歯科医師の指示・指導が必要であり、利用者の主治の医師又は主治の歯科医師等の指示・指導を受けなければならない。

⑶ 利用者又はその家族への説明

サービス担当者は、口腔機能向上サービスの提供に際して、口腔機能改善管理指導計画を利用者又はその家族に説明し、口腔機能向上サービスの提供に関する同意を得る。

医師又は歯科医師は、サービス担当者への指示・指導が必要な場合、口腔機能改善管理指導計画の実施に当たり、その計画内容、利用者又はその家族の同意等を確認する。

⑷ 口腔機能向上サービスの実施

① サービス担当者と関連職種は、口腔機能改善管理指導計画に基づいた口腔機能向上サービスの提供を行う。

② サービス担当者は、口腔機能改善管理指導計画に基づいて、口腔衛生、摂食嚥下機能等に関する実地指導を実施する。

③ サービス担当者は、口腔機能向上サービスの提供に当たっては、それぞれの職種が兼ね備えた専門知識、技術等を用いて実施する。

しかし、利用者の心身の状況等に応じ、利用者の主治の医師又は主治の歯科医師等の指示・指導が必要と考えられる場合、サービス担当者は、主治の医師又は主治の歯科医師等の指示・指導を受けなければならない。

また、関連職種に対して、口腔機能改善管理指導計画に基づいて個別又は集団に対応した口腔機能向上サービスの提供ができるように指導及び助言等を行う。

④ サービス担当者は、関連職種と共同して口腔機能向上サービスに関するインシデント・アクシデント事例等の把握を行う。

⑤ サービス担当者は、口腔機能向上サービス提供の主な経過を記録する。記録の内容は、実施日、サービス提供者氏名及び職種、指導の内容(口腔清掃、口腔清掃に関する指導、摂食嚥下等の口腔機能に関する指導、音声・言語機能に関する指導)について記録する。

なお、指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準第百五条若しくは第百十九条において準用する第十九条若しくは第百八十一条、指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準第三十七条、第六十一条若しくは第百八十二条において準用する第三条の十八、第九十五条若しくは第百十六条、指定介護予防サービス等の事業の人員、設備及び運営並びに指定介護予防サービス等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準第百二十三条において準用する第四十九条の十三若しくは第二百三十七条又は指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営並びに指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準第二十一条に規定するサービスの提供の記録においてサービス担当者が口腔機能向上サービス提供の経過を記録する場合は、当該記録とは別に口腔機能向上加算の算定のために口腔機能向上サービスの提供の経過を記録する必要はないものとすること。

⑸ 実施上の問題点の把握

サービス担当者は、口腔機能改善管理指導計画に基づき、利用者の目標の達成状況、口腔衛生、口腔機能の改善状況等を適宜把握する。改善状況に係る記録は、別紙様式6-4様式例を参照の上、作成する。

口腔機能改善管理指導計画の変更が必要になる状況が疑われる場合には、口腔機能改善管理指導計画の変更を検討する。

⑹ 口腔の健康状態の再評価の実施

① サービス担当者は、目標の達成状況、口腔衛生、口腔機能等の改善状況等を適宜、再評価を行うとともに、サービスの見直し事項を含めた、口腔機能改善管理指導計画の変更の必要性を判断する。口腔の健康状態の再評価の記録は、別紙様式6-4様式例を参照の上、作成する。

② 口腔の健康状態の再評価は、月1 回程度を目処に、必要に応じて適宜実施する。

再評価の結果、口腔の健康状態に変化がある場合には、口腔機能改善管理指導計画を再度作成する。

⑺ 再把握の実施

サービス担当者は、口腔衛生、摂食嚥下機能等に関する解決すべき課題の把握を3月毎に実施し、事業所を通じて利用者を担当する介護支援専門員又は介護予防支援事業者等へ情報を提供する。

なお、この把握には、別紙様式6-4の様式例を参照の上、作成する。

介護支援専門員又は介護予防支援事業者等は、情報提供を受け、サービス担当者と連携して、口腔衛生、摂食嚥下機能等に関するリスクにかかわらず、把握を3月毎に実施する。

⑻ 口腔機能向上サービスの継続及び終了時の説明等

サービス担当者は、総合的な評価を行い、口腔機能向上サービスの継続又は終了の場合には、その結果を利用者又はその家族に説明するとともに、利用者を担当する介護支援専門員又は介護予防支援事業者等に継続又は終了の情報を提供し、サービスを継続又は終了する。

サービスの継続又は終了については、利用者又はその家族へ説明し同意を得る。

評価の結果、改善等により終了する場合は、関連職種や居宅サービス事業所又は介護予防サービス事業所との連携を図る。また、評価において医療が必要であると考えられる場合は、主治の医師又は主治の歯科医師、介護支援専門員若しくは介護予防支援事業者並びに関係機関(その他の居宅サービス事業所等)との連携を図る。

社会福祉法人専門 公認会計士・税理士による書籍

Amazonのページはこちら(試し読み機能あり)

Amazonの試し読み機能をぜひご活用ください。本の内容を一部ご覧いただくことができます。

第1巻
資金収支計算書

第1巻 資金収支計算書 表紙

63ページ
1870円

NO.タイトルページ価格
第1巻資金収支計算書 (第5版)581870円
第2巻事業活動計算書(第3版)731925円
第3巻貸借対照表 (第3版)811980円
第4巻経営組織(理事・監事や理事会・評議員会について)571760円
第5巻随意契約 451650円
第6巻注記と附属明細書1091980円
第7巻社会福祉法人会計簿記の特徴
『大切なのは、1行増えること』
521870円
第8巻管理職のための
社会福祉法人会計基準の逐条解説
831980円
第9巻利益と増減差額
 ~その違いからわかること~
471815円
第10巻現金主義と発生主義、実現主義
 ~収益と費用を計上するタイミングはいつ?~
671980円
※ 第4巻 経営組織は、法人の理事・監事や評議員について解説しています

マツオカ会計事務所のストーリー

よかった。ありがとう。読んだ人が幸せでありますように。

著者情報 この記事を書いた人

松岡 洋史

Matsuoka Hiroshi

公認会計士・税理士 
社会福祉法人理事(在任中)
スマート介護士 認定経営革新等支援機関

マツオカ会計事務所 代表  松岡 弘巳

地方公務員として11年、地方公営企業の財務部門を中心に在籍した後、平成14年から社会福祉法人への会計支援業務を行う。会計支援を通じて出会った、社会福祉法人で働く皆さんの人柄に魅かれ、平成18年 社会福祉法人会計専門の会計事務所として開業した。
地方公務員としての経験と公認会計士としての知識を活かして、社会福祉法人の法人運営の支援を行ってきたことにより、独特の実務経験を有する。



代表挨拶へ

Profile Picture

関連記事


本のご案内 1から学べる社会福祉法人会計

error: Content is protected !!