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一般的なオフィスに五感の調和を取り入れる

──生産性と集中力を高める環境づくりの考え方

はじめに(前回の記事とのつながり)

前回の記事では、エステサロンや治療院の事例をもとに、
五感(視覚・聴覚・嗅覚・触覚など)が調和した空間が、人に安心感と没入感をもたらすことを整理しました。

こうした環境づくりは、
「癒し」や「リラクゼーション」だけでなく、
実は 一般的なオフィス環境 においても大きな意味を持ちます。

今回の記事では、
会話音や電話、パソコン作業など、物理的な制約の多いオフィスにおいて、
五感の調和をどのように取り入れ、生産性や集中力につなげていくかを考えていきます。

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オフィスにおけるストレスの正体は「感覚ノイズ」

オフィスで感じる疲れや集中力の低下は、
必ずしも業務量だけが原因ではありません。

多くの場合、背景にあるのは

  • 周囲の断続的な会話音
  • 電話や通知音
  • 単調で強すぎる照明
  • 視界に入る情報の多さ

といった 不協和な感覚刺激(感覚ノイズ) です。

これらは一つ一つは小さくても、
脳にとっては常に処理を強いられる負荷となり、
知らず知らずのうちに集中力を奪っていきます。

オフィス環境を表すイラスト

五感の調和とは「ノイズを消す」ことでもある

五感の調和というと、
新しい刺激を加えることを想像しがちですが、
オフィスの場合はむしろ ノイズを減らすこと が重要になります。

目指すのは、
五感すべてが脳に対して
「今は落ち着いて作業してよい」
という 同じメッセージ を送り続ける状態です。

その結果、
脳は余計な判断をせずに済み、
集中や思考にエネルギーを使えるようになります。

五感の整った快適なオフィス環境
Children Party Image Illustration

感覚ごとの具体的な考え方(オフィス編)

聴覚:不規則な音をどう扱うか

オフィスで最も影響が大きいのが音です。
突然の会話、電話、コピー機の音などは、
集中を途切れさせる大きな要因になります。

そこで有効なのが、
ごく小さな音量での環境音の導入です。

歌詞のない音楽や自然音を低音量で流すことで、
突発的な雑音が目立ちにくくなり、
結果として認知負荷が下がります。

重要なのは「聞かせる音」ではなく、
音のムラをなくすための背景音として使うことです。

視覚:単調さと情報過多のバランス

白一色の壁、均一な蛍光灯、
無数の掲示物や書類。

こうした環境は、一見整っているようで、
脳にとっては意外と疲れやすい状態です。

観葉植物や自然素材を少し取り入れることで、
形や色のわずかな不規則性が生まれ、
視覚的な緊張が和らぎます。

また、照明を間接的にするだけでも、
空間の印象は大きく変わります。

嗅覚:感情に直接働きかける感覚

嗅覚は、感情を司る脳の部位と直結しています。
そのため、香りは最も即効性のある感覚の一つです。

オフィスでは、
強い香りを常時漂わせるのではなく、
時間帯や目的に応じて使い分けることがポイントになります。

午前中は集中を促す柑橘系、
午後や夕方は緊張を和らげる香りなど、
場面に応じた切り替えが、感情のリズムを整えます。

触覚・身体感覚:見落とされがちな土台

椅子の硬さ、机の高さ、
キーボードやマウスの感触。

こうした身体的な不快感があると、
どれだけ他の感覚を整えても、
脳は「落ち着かない」と判断し続けます。

デスク周りを整理し、
触れるものを必要最小限にすることも、
触覚のノイズを減らす重要な工夫です。

五感がそろったときに起こる変化

聴覚・視覚・嗅覚・触覚が同じ方向を向くと、
人は 無意識のうちにリラックスしながら集中している状態 に入ります。

この状態では、

  • ストレスホルモンの分泌が抑えられ
  • 思考の切り替えがスムーズになり
  • 創造性や問題解決力が発揮されやすくなります

個人だけでなく、
職場全体の空気が穏やかになることで、
集団としての集中力や共鳴も生まれやすくなります。

大きな投資をしなくても始められる

五感の調和は、
大規模な改修や高価な設備がなければ実現できないものではありません。

  • 音の扱い方を見直す
  • 掲示物を減らす
  • 光の当たり方を変える
  • 触れるものを整理する

こうした小さな積み重ねが、
オフィスの「波長」を静かに変えていきます。

まとめ

一般的なオフィスにおいても、
五感の調和は生産性や働きやすさに直結します。

重要なのは、
刺激を増やすことではなく、
感覚のノイズを減らし、メッセージをそろえることです。

環境が整うことで、
人は本来持っている集中力や思考力を、
無理なく発揮できるようになります。

次の記事では、
介護・障がい福祉・保育といった現場に、この考え方をどう落とし込むか
をさらに具体的に見ていく予定です。

記事の執筆者のご紹介

著者情報 この記事を書いた人

松岡 洋史

Matsuoka Hiroshi

公認会計士・税理士 
社会福祉法人理事(在任中)
スマート介護士 認定経営革新等支援機関
元地方公務員

マツオカ会計事務所 代表  松岡 弘巳

地方公務員として11年の行政事務経験
社会福祉法人会計専門の公認会計士・税理士として20年の実務経験を有する。
専門分野:社会福祉法人会計・指導監査対応、企業主導型保育事業の会計支援・専門的財務監査対応、介護、障がい福祉、保育の各制度に精通。
都道府県・政令指定都市主催の研修講師多数。

社会福祉法人会計・監査、企業主導型保育事業の専門的財務監査を専門にする公認会計士・税理士 松岡洋史の顔写真。元地方公務員(京都市・上級事務職)として行政事務経験を11年有する

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