社会福祉連携推進評議会の構成と役割
はじめに
― 公益性を担保する評価・意見機関 ―
社会福祉連携推進評議会は、
社会福祉連携推進法人(以下「連携推進法人」)の「意見具申・評価機関」です。
理事会の補完機関であり、
制度の公益性を担保する重要な役割を担います。
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1.構成 ― 中立公正で幅広い視点
評議会は、
- 福祉サービス利用者の立場の者
- 社会福祉に関する団体関係者
- 学識経験者
など、幅広い視点から構成しなければなりません。
さらに、
社会福祉連携推進区域の実情に通じている者
を必ず含める必要があります。
地域性を重視した制度設計です。
2.選任・解任
構成員の選任・解任は、
社員総会の決議
によって行います。
理事会ではありません。
3.員数と任期
- 員数:3人以上
- 任期:4年以内(再任可)
理事(2年)より長い任期設計になっています。
継続的視点で評価を行う趣旨です。
4.意見具申機能
評議会は、次の事項について審議し、
必要に応じ社員総会・理事会へ意見を述べることができます。
(1)貸付対象社員への承認適否
(2)事業計画の内容
(3)評議会定数変更
(4)過半数賛成で意見が必要とされた事項
さらに、
- 新規事業の開始
- 既存事業の廃止
など、重要事項についても
意見を述べることができます。
5.業務評価機能(ここが重要)
評議会は、単なる助言機関ではありません。
次の事項について
業務評価を行う義務
があります。
① 方針に照らした業務実施状況・費用対効果
② 事業報告の内容
③ 法人運営の全体評価
そして、
評価結果は公表しなければならない
という義務があります。
これは社会福祉法第136条に基づくものです。
6.評価結果の公表
評価結果は様式に従い作成し、
公表義務があります。
ここが、
連携推進法人の透明性を支える重要ポイントです。
7.招集手続
評議会は、
- 理事会決議に基づき
- 代表理事が招集
します。
理事会と連動した設計です。
8.議事録の作成
社員総会・理事会に準じて、
議事録を作成します。
形骸化は許されません。
✍ 制度の本質
社会福祉法人には「評議員会」があります。
しかし、
連携推進法人の評議会は
- 意思決定機関ではない
- 公益性の評価機関
という点で性格が異なります。
これは、
複数法人の連携を公正に保つための仕組み
です。
実務で注意すべき点
✔ 構成が偏っていないか
✔ 地域実情に通じた者が含まれているか
✔ 業務評価を形式的にしていないか
✔ 公表を忘れていないか
評議会が機能していない法人は、
制度趣旨から逸脱します。
記事の執筆者のご紹介
著者情報 この記事を書いた人
松岡 洋史
Matsuoka Hiroshi
公認会計士・税理士
社会福祉法人理事(在任中)
スマート介護士 認定経営革新等支援機関
元地方公務員
マツオカ会計事務所 代表 松岡 弘巳
地方公務員として11年の行政事務経験
社会福祉法人会計専門の公認会計士・税理士として20年の実務経験を有する。
専門分野:社会福祉法人会計・指導監査対応、企業主導型保育事業の会計支援・専門的財務監査対応、介護、障がい福祉、保育の各制度に精通。
都道府県・政令指定都市主催の研修講師多数。

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