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「支え合い支援金」の会計処理

京都市では、社会福祉法人さんへ「支え合い支援金」の支給が行われています。

「支え合い支援金」を計上する勘定科目については、悩んでしまいますね。

私の想いの中の第1候補は、「経常経費寄附金収益」になります。

これは、支給要綱の中の文言に

「市民生活を維持するために医療・福祉に御尽力いただいた医療機関及び社会福祉施設等(以下「施設等」という。)に感謝の意をお伝えする

京都市新型コロナウイルス感染症対策支援支え合い基金」にいただいた寄付金等も活用し、

という表現がされているからです。

ただし、経常経費寄附金収益に計上しますと、附属明細書「寄付金収益明細書」にも記載する必要があります。明細書の中には、「寄附者の属性」欄に、「京都市」や「市町村」(または「その他」)と記載することになります。少し悩ましいところがあります。

第2候補は、「補助事業収益(公)」になります。

補助事業とは、言い切れませんが、支給要綱の中の文言には、

「今後の感染拡大への備えやウィズコロナ社会においても市民の安心・安全のために力を尽くしていただけるよう」

という表現がされています。市民の安心・安全のための事業運営をという考え方で、事業費(運営費)の原資として、補助事業収益(公)と考えてみました。

「支え合い支援金」は、寄附金や補助金ではないと考えますと

第3候補は、「雑収益」または「その他特別収益」になります。

「支え合い支援金」を雑収益とするのも。。というところも感じます。

一方で、

「その他特別収益」とした場合には、

資金収支計算書では、「その他の活動による収入」に計上することになります。資金収支計算書の3つの区分のうち、「事業活動による収支」の区分ではなく、「その他の活動による収支」の区分に、含まれてきます。

「雑収益」と「その他特別収益」は、どちらも悩ましいですね。

第1候補「経常経費寄附金収益」か第2候補「補助事業収益(公)」に計上できればと思っています。

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著者情報 この記事を書いた人

松岡 洋史

Matsuoka Hiroshi

公認会計士・税理士 
社会福祉法人理事(在任中)
スマート介護士 認定経営革新等支援機関

マツオカ会計事務所 代表  松岡 弘巳

地方公務員として11年、地方公営企業の財務部門を中心に在籍した後、平成14年から社会福祉法人への会計支援業務を行う。会計支援を通じて出会った、社会福祉法人で働く皆さんの人柄に魅かれ、平成18年 社会福祉法人会計専門の会計事務所として開業した。
地方公務員としての経験と公認会計士としての知識を活かして、社会福祉法人の法人運営の支援を行ってきたことにより、独特の実務経験を有する。



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