マツオカ会計事務所

企業主導型保育事業 専門的財務監査のポイント⑪ 「4 支出(1)整備費」について

保育園

企業主導型保育事業の専門的財務監査

令和3年度から、企業主導型保育事業に対して専門的財務監査が行われています。
専門的財務監査は、監査法人(公認会計士等)によって行われることになります。

児童育成協会が公表している専門的財務監査の評価基準のポイントを確認していきましょう。

今回は、4 支出(1)整備費になります。

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専門的財務監査の評価基準の内容とポイント
4 支出(1)整備費

専門的財務監査の評価基準の内容の横に、ポイントとなるところを記載していきます。

区分監査事項評価事項社会福祉法人のポイント
設置事業者への立入調査時に建築請負契約書の原本を閲覧し、児童育成協会に提出したものと同一のものであることを確認する。・原本確認ができない。
 または不一致である。
○企業主導型保育事業を開始するための工事費などの契約書をまとめて綴っておきましょう。

(原本の保管状況を把握しておきましょう)
設置事業者に対して、上記の契約書以外にサイドレターがないか質問等を通じて確認する。・サイドレターがあり、協会に報告されていない○契約書内で不明確であった時に、「覚書き」などを作成していないか。

○契約の変更は行っていないか。

○覚書、変更契約書などがある場合には、協会へ報告がされているか。
建築代金の実際の支払いを請求書および預金通帳等で確認する。・実際の支払いの事実を確認できない。○請求書と振込みの記録を、合わせて説明できるように管理しておきましょう。
契約書、請求書、実際支払額、帳簿残高(固定資産)の一致を確認する。・不一致がある、ないし不一致の合理的な理由がない。○契約書及び請求書と支払金額が一致していることを確認しておきましょう。

○複数の請求書をまとめて振込んでいる場合には、振込金額の内訳が分かるようにしておきましょう。

○契約書、請求書などの金額と固定資産の計上額が分かるように、一覧表(※)などを作成しておきましょう。
計上されている固定資産が実在しているか、現物実査を行い確かめる。・計上された固定資産の現物が確認できない。○固定資産資産が、どこにあるか。また、どの資産か。

○固定資産の管理と把握を行い、ラベルシールなどを使って明瞭にしておきましょう。


○定期的に固定資産管理台帳と現物の確認(実査)を行なっているか。
※一覧表は、施設整備時にお渡ししているエクセルファイルを参考にしてください。

企業主導型保育園(保育所)の建設

ほとんどの社会福祉法人さんでは、これまでから施設の建設工事をされてきたと思います。

施設の完成のためには、建設工事だけではなく、設計・監理や、様々な工事が合わせて行われていきますね。

整備費の会計上のポイント

企業主導型保育事業のための施設整備の際には、建設工事を始めとした工事費その他を、まとめて把握した上で、適正に分類して、固定資産や費用の科目に計上していくことになります。

工事費及び固定資産計上額等の一覧表(上記※の一覧表)には、契約書や請求書を基に、保育園の整備に要した合計金額や固定資産ごとの計上額などが詳細に分かるようにしていくといいでしょう。

固定資産の実査

固定資産は、定期的に現物があり、事業に使用されていることを確認します(固定資産の実査)

実査を行う時期は、最低でも年に1回、決算時には行いましょう。

実査は、資産ごとに固定資産管理台帳と現物を照合して、固定資産管理台帳にチェックマークをつけるなどを行なっていきます。

実査を行なった日や実施担当者の名前も記録しておきましょう。



企業主導型保育事業

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著者情報 この記事を書いた人

松岡 洋史 松岡弘巳

Matsuoka Hiroshi

公認会計士・税理士 
スマート介護士 認定経営革新等支援機関

マツオカ会計事務所 代表

地方公務員として11年、地方公営企業の財務部門を中心に在籍した後、
平成14年から社会福祉法人への会計支援業務を行う。会計支援を通じて出会った、社会福祉法人で働く皆さんの人柄に魅かれ、平成18年 社会福祉法人会計専門の会計事務所として開業した。
地方公務員としての経験と公認会計士としての知識を活かして、社会福祉法人の法人運営の支援を行ってきたことにより、独特の実務経験を有する。


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(筆者:松岡洋史 公認会計士・税理士 専門分野:社会福祉法人会計

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