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勘定科目の解説 マツオカ事務所オリジナル

勘定科目の解説 介護保険事業収益 その他の事業収益 市町村特別事業収益 社会福祉法人会計

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厚生労働省の勘定科目の説明 市町村特別事業収益

市町村特別事業収益(公費)
介護保険のその他の事業で、市町村特別事業のうち、公費からの収益をいう。
(介護保険法第62条に規定する市町村特別給付による収益)

出典「社会福祉法人会計基準の制定に伴う会計処理等に関する運用上の留意事項について」

市町村特別事業収益(一般)
介護保険のその他の事業で、市町村特別事業のうち、利用者からの収益をいう。

出典「社会福祉法人会計基準の制定に伴う会計処理等に関する運用上の留意事項について」

勘定科目説明の解説

収益科目の解説について

事業活動計算書の収益科目については、中区分の分類を用いながら小区分の科目を解説していきます。

市町村特別事業収益

今回、解説する勘定科目の体系は下のようになっています。

大区分中区分小区分
介護保険事業収益その他の事業収益 市町村特別事業収益(公費)
市町村特別事業収益(一般)
配食サービス 事業活動計算書

大区分は、「介護保険事業収益」とあるように、介護保険制度に基づく事業の区分になりますね。

市町村特別事業 事業活動計算書

今回は、中区分「その他の事業収益」の中の「市町村特別事業収益」になります。

介護保険法で定められた介護保険サービスとは別に、市町村が(独自に)定めた条例に基づき行うサービスの給付になります。

第六十二条 市町村は、要介護被保険者又は居宅要支援被保険者(以下「要介護被保険者等」という。)に対し、前二節の保険給付のほか、条例で定めるところにより、市町村特別給付を行うことができる。

介護保険法

ポイントは、下のイメージです。

NO.内   容
介護保険サービスに関連して市町村が条例に基づき特別給付される
市町村独自の保健福祉サービスや横出しサービス、上乗せサービスと言われるものなどがあります。
(公費)には、市町村からの給付額、
(一般)には、利用者負担額を計上する。
補助金事業収益や受託事業収益などと科目の混同に注意する

ポイントの説明

①市町村特別事業は、市町村の独自の条例に基づき特別事業として給付されるサービスが対象になります。 

②市町村特別事業として、条例に基づいて行われる以下のようなサービスがあります。
・市町村独自の、保健福祉サービス
・「横出しサービス」として、介護保険適用サービスとしては提供されないサービス
※例 配食サービスの補助、移送サービスの補助、おむつ支給(サービス)など
・「上乗せサービス」として、介護保険の支給限度額を超えるサービス
※例 介護保険適用サービスの利用時間の延長、利用回数の追加 など

③市町村特別事業収益(公費)には、市町村からの給付額を計上していきます。
市町村特別事業収益(一般)には、条例で定められたご利用者の負担金額を計上していきます。

④市町村特別事業(収益)と混同しやすい事業収益として、補助金事業(収益)や受託事業(収益)があります。
市町村特別事業は、条例に基づき、市町村へ特別給付の請求を行います
補助金事業は、地方公共団体から交付決定(通知書)を受けて、実施する事業というイメージです。
受託事業は、地方公共団体と委託契約書等を締結して、実施する事業というイメージになります。

 混同しないように、市町村特別事業の請求書(様式)や、地方公共団体等と交わした書類に注目しましょう。

簡単な説明です

マツオカ
マツオカ

その他の事業収益の小区分 市町村特別事業収益(公費)、市町村特別事業収益(一般)
介護保険サービスに関連して、市町村の独自の条例に基づき行われる事業の収益になります。
市町村独自の保健福祉サービスや、一般的に、横出しサービスや上乗せサービスと呼ばれるサービスの市町村からの給付額と本人負担額を計上していきます
補助金事業収益や受託事業収益と、混同しないように注意しましょう。


科目の正確な内容は、厚生労働省の勘定科目説明でいつでも確認することができます。科目の要点をイメージできるようにしておきましょう。

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勘定科目の解説の一覧

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著者情報 この記事を書いた人

松岡 洋史

Matsuoka Hiroshi

公認会計士・税理士
社会福祉法人理事(在任中)
スマート介護士 認定経営革新等支援機関

マツオカ会計事務所 代表 松岡 弘巳

地方公務員として11年、地方公営企業の財務部門を中心に在籍した後、平成14年から社会福祉法人への会計支援業務を行う。会計支援を通じて出会った、社会福祉法人で働く皆さんの人柄に魅かれ、平成18年 社会福祉法人会計専門の会計事務所として開業した。
地方公務員としての経験と公認会計士としての知識を活かして、社会福祉法人の法人運営の支援を行ってきたことにより、独特の実務経験を有する。

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(筆者:松岡洋史 公認会計士・税理士 専門分野:社会福祉法人会計

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