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マツオカ会計事務所のストーリー

②資料へのこだわり 1から学べる社会福祉法人会計勉強会の資料ができるまで

1から学べる社会福祉法人勉強会の資料や書籍は、本質を伝えることを目的にしています。本質を伝えるために資料や文章へのこだわりについてお伝えしていきます。

資料作成を学ぶ

師匠と呼べる先輩

私は、平成2年3月に大学を卒業し、地方自治体に就職しました。
最初に在籍した部門は、地方公営企業の財務課でした。
そこで1から仕事を教えて下った先輩がいました。私の仕事の最初の師匠です。

財務課では、主計係に配属されました。
主な業務は、公共工事に対する国の補助金や起債(地方債)の申請や報告というものでした。
資料の作成が毎日の業務でした。資料は、項目と数字や金額を記載した表形式の資料が中心です。
師匠(先輩)が資料の作り方を手取り足取り、教えてくれました。

所属のパソコン環境

平成2年の頃です。各課にパソコンがようやく2〜3台、置かれるようになった時代です。
Windowsは、もちろんまだありません。
資料は、数字を取扱うものになるので、表計算のソフトが必要でした。
そこで導入されたソフトが、Microsoftのマルチプランというソフトでした。
今のExcelの前身のようなソフトです。
マウスもなく、黒い画面に白字で出てくる文字を見ながら、セルごとに文字と数式やコマンドを叩きながら入力をしていきました。
確か、罫線はセルの左端と下にしか引けなかったような記憶があります。
また、財務課にはカラープリンターはなく、白黒印刷のドットプリンターだけでした。

師匠の資料の作り方

師匠の作った資料は、いつも美しく、資料の作成者が誰であるかを職場の誰もが理解できるほど、飛び抜けたキレイさを誇っていました。
パソコンの限られた機能の中で、師匠からはとにかくキレイに資料を作ることを教えてもらいました。

  • 文字の配置の仕方
  • 数字の見せ方、マイナス金額の表示の仕方
  • 白黒文字の中での強調したい箇所の伝え方
  • 罫線の引き方や印刷した時の太さ

などです。

マルチプランで作成した資料の比較

エクセルでは、キレイな資料が容易に作成できます。

当時のマルチプランでキレイな資料を作成することは、とっても大変でした。

役所には、公文書としての文書作成上のルールがあります。ルールを守りながら、読み手が理解しやすいように、いかにキレイな資料を整えるかといところを教えてもらいました。

私が『今回は、キレイに資料ができた』と思って師匠に見せると、いつも直すところがありました。師匠に言われた通りに直すと、資料がさらにキレイになり、『どこまで行っても追いつけないなあ』といつも感じていました。

また、できあがった資料を見るにつれ、私は自分の実力である10の力を精一杯使って9のレベルの資料を作ったのに対して、『師匠は100ある実力の中から10のレベルの資料を作っているんだろう』と実力の違いや奥の深さをまざまざと感じていました。

こうして、財務課に所属している期間の大半を師匠から学びながら過ごしていました。

読みやすい文章を作る

人事異動と上司の文章の表現

8年目に人事異動で、別の部署に異動になりました。師匠も管理職として私の上司になった後、別の所属に異動されていました。
私の新しい所属では、私に文章の書き方を教えて下さった上司との出会いがありました。

役所には、公文書としての文章を作成する上でのルールがあります。ルールを守りながら、読み手が理解しやすいように、いかに読みやすい文章を整えていくかといところを教えてもらいました。
上司からは、公文書として文章の書き方を学びました。

新しい所属では、組織内の職員向けの掲示文書を作成することを担当しました。
上司は、広報課の経験も長く、文章の作成に大変長けておられました。

私は、毎月、毎月、文章を作成するのですが、伝える文章としての表現ができておらず、私が書いた原稿が跡形がないくらいの直しが入りました。
文章の大半が赤で直されている原案を見ながら、こんなに直すところがあるんだと情け無くなっていました。
しかし、直した後の文章は格段に読みやすくなっていました。

上司は、一年後に別の部署に異動されたのですが、その後も、お顔を見る度に相談して、文章についてアドバイスをいただいていました。
また、ある時、上司が私の資料を見て、「松岡くんの資料は、〇〇君(師匠)の資料によく似てるなあ。」と呟くように言って下さいました。
私にとっては、最高の褒め言葉です‼️

公認会計士になってから

社会福祉法人は、所轄庁の指導を受けながら運営を行なっていくため、一般の企業より公的な側面が強いと言えるでしょう。

社会福祉法人の顧問先様に向けて、資料や文章を作成する時には、役所時代の師匠と上司から学んだことを活かせるように努めています。

1から学べる社会福祉法人会計 第9巻 利益と増減差額 抜粋

こちらは、書籍版1から学べる社会福祉法人会計の1ページです。

デザイナーさんのような洗練された資料を作ることはできません。
でも、私が入職当時、組織の中で「仕事ができる人」と一番に名前が挙がっていた師匠から受け継いだ資料作成の技術と、広報資料を長年作ってきた上司から学んだ文章の表現を基に作成しています。

(「1から学べる社会福祉法人会計 第9巻 利益と増減差額 ~その違いから分かること~」より)

1から学べる社会福祉法人勉強会は、開催テーマが60回を超えました。
これまでに作成した資料は約1000枚になります。1枚1枚、資料を作っています。

師匠と上司の今

上司の今

私の師匠も上司も、すでに役所を退職されています。
上司は、私が事務所を開業した後も、「ちゃんとやっていけているか」
「仕事はもらえているのか」といつも気にかけてくれています。
独立された息子さんを「ご縁があれば」とご紹介までしてくれました。

師匠の今

師匠は、今は、社会福祉法人さんでお仕事をされています。
一度、その法人さんが作成された資料を読ませてもらう機会がありました。
何枚もある資料の中で、このページは師匠が作成されたものだとひと目で分かりました。
そこには、以前と同じようにキレイで整った資料が掲載されていました。

これからも、キレイな資料、読みやすい文章を心掛けながら資料を作っていきたいと思っています。 

最後までお読み下さり、ありがとうございました。

次回は、「なぜ、社会福祉法人会計を専門に?」になります。

マツオカ会計事務所 松岡洋史
公認会計士 税理士
1から学べる社会福祉法人会計

マツオカ会計事務所のストーリーこちら

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社会福祉法人専門 公認会計士・税理士による書籍

本の内容をブログ記事でご紹介しています

事務所スタッフによる本の感想です。(本のタイトルまたは画像をクリックして下さい)

(第4巻 経営組織は、法人の役員(理事、監事)や評議員について解説しています)

オンライン研修会「1から学べる社会福祉法人会計勉強会」のスタッフの感想は、こちら

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第1巻
資金収支計算書

第1巻 資金収支計算書 表紙

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第1巻資金収支計算書 (第5版)581870円
第2巻事業活動計算書(第3版)731925円
第3巻貸借対照表 (第3版)811980円
第4巻経営組織(理事・監事や理事会・評議員会について)571760円
第5巻随意契約 451650円
第6巻注記と附属明細書1091980円
第7巻社会福祉法人会計簿記の特徴
『大切なのは、1行増えること』
521870円
第8巻管理職のための
社会福祉法人会計基準の逐条解説
831980円
第9巻利益と増減差額
 ~その違いからわかること~
471815円

(第4巻 経営組織は、法人の理事・監事や評議員について解説しています)

よかった。ありがとう。読んだ人が幸せでありますように。

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著者情報 この記事を書いた人

松岡 洋史

Matsuoka Hiroshi

公認会計士・税理士 
スマート介護士 認定経営革新等支援機関

マツオカ会計事務所 代表  松岡 弘巳

地方公務員として11年、地方公営企業の財務部門を中心に在籍した後、
平成14年から社会福祉法人への会計支援業務を行う。会計支援を通じて出会った、社会福祉法人で働く皆さんの人柄に魅かれ、平成18年 社会福祉法人会計専門の会計事務所として開業した。
地方公務員としての経験と公認会計士としての知識を活かして、社会福祉法人の法人運営の支援を行ってきたことにより、独特の実務経験を有する。


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