マツオカ会計事務所

専門的財務監査のポイント㉚ 午睡時抜き打ち調査の指摘事項 令和5年度  ~企業主導型保育事業~ 

午睡時抜き打ち調査

企業主導型保育事業の午睡時抜き打ち調査

令和5年度は、企業主導型保育事業の午睡時抜き打ち調査が606施設で実施されました。

今回は、こども家庭庁の資料から、令和5年度の午睡時抜き打ち調査の指摘事項を確認していきます。




午睡時抜き打ち調査の実施施設数

令和6年11月現在、令和5年度の監査実績(速報値)について説明が行われています。

令和6年12月現在、令和5年度の監査実績(確定値)が更新されました。

実施施設数

区  分令和5年度
実施施設606施設
うち選定基準による実施施設472施設
(77.9%)
うち情報提供、通報その他の課題を有する施設134施設
(22.1%)
こども家庭庁・資料を基に作成

選定基準

午睡時の抜き打ち調査対象施設選定基準に基づき、
0,1歳児の利用児童数が3人以上の全施設又は、保育士比率が100%未満の全施設を対象とした上で、
以下の施設を優先的に対象
• 令和4年度において事故報告や情報提供、通報があった施設
• 令和4年度の立入調査において、多くの指摘を受けた施設

午睡時抜き打ち調査での指摘事項

No.指摘事項
1午睡室の設備等の危険防止・安全対策がとられていない。
2午睡時の利用児童同士の間隔が十分に確保されていない。
3午睡時に必要な保育従事者数が確保されていない。
4午睡時において保育室の室内温度、及び湿度が適切に行われていない。
5午睡室の明るさが十分確保されていない。
6掛物(布団、タオルケット等)シーツの配慮が適切に行われていない。
7うつぶせ寝に近い児童が見られた。
8うつぶせ寝の児童が見られた。
9外部からの侵入防止に対する安全対策がとられていない。
10午睡時の注意喚起のミニポスターが午睡室に貼られていない。
こども家庭庁・資料を基に作成

主な改善報告の事例

No.指摘事項改善報告の内容
1午睡時に必要な保育従事者が確保されていない配置基準に基づき、適切な配置になるよう休憩の工夫と人員増(新規採用)を行った。
2うつぶせ寝の児童が見られた「教育・保育施設等における睡眠中の安全確保の徹底について」を施設内で共有した。
3うつぶせ寝の児童が見られたうつぶせ寝の癖のある児童に関しては、常に観察し、あおむけ寝にすることを徹底した。
4外部からの侵入防止に対する安全対策がとられていない外部からの侵入防止に対する安全対策について、職員・運営会社・園から業者へ注意喚起を徹底した。
こども家庭庁・資料を基に作成

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企業主導型保育事業 各監査での指摘事項 令和4年度~令和6年度

下のリンクから指摘事項のページに進みます。

専門的財務監査専門的労務監査立入調査午睡時抜き打ち調査
4年度4年度4年度4年度
5年度5年度5年度5年度
6年度6年度6年度6年度

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記事の執筆者のご紹介

著者情報 この記事を書いた人

松岡 洋史

Matsuoka Hiroshi

公認会計士・税理士 
社会福祉法人理事(在任中)
スマート介護士 認定経営革新等支援機関
元地方公務員

マツオカ会計事務所 代表  松岡 弘巳

地方公務員として11年の行政事務経験
社会福祉法人会計専門の公認会計士・税理士として20年の実務経験を有する。
専門分野:社会福祉法人会計・指導監査対応、企業主導型保育事業の会計支援・専門的財務監査対応、介護、障がい福祉、保育の各制度に精通。
都道府県・政令指定都市主催の研修講師多数。


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(筆者:松岡洋史 公認会計士・税理士 専門分野:社会福祉法人会計

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