マツオカ会計事務所

勘定科目の解説「次期繰越活動増減差額」社会福祉法人会計

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厚生労働省の勘定科目の説明 次期繰越活動増減差額

次期繰越活動増減差額
事業活動計算書に計上された次期繰越活動増減差額をいう。

出典「社会福祉法人会計基準の制定に伴う会計処理等に関する運用上の留意事項について」

「増減差額」の解説ページはこちらへ

こちらのページでは「増減差額」の用語について、図解を加えて説明しています。

質問と回答の中にありますこちらから進むことができます。

勘定科目説明の解説

貸借対照表と事業活動計算書の次期繰越活動増減差額

貸借対照表と事業活動計算書の「次期繰越活動増減差額」は、図にすると下のような感じです。

図から貸借対照表と事業活動計算書の次期繰越活動増減差額は、必ず一致することがわかります。

計算書類(貸借対照表と事業活動計算書)のつながりが見えてきますね。

増減差額の意味

「増減差額」は、社会福祉法人会計で用いられる独特の表現になります。

上の図のように、「次期繰越活動増減差額」は、貸借対照表では、純資産の部の中にありますように、増減差額は、純資産を増加または減少させる要因となる事業活動計算書における収益と費用の差額ということになります。

事業活動計算書の一番下の次期繰越活動増減差額が増加しますと、貸借対照表の純資産が増加することになります。
逆に、事業活動計算書の次期繰越活動増減差額が減少しますと、貸借対照表の純資産も減少することにつながります。

事業活動計算書の次期繰越活動増減差額

上の図の、事業活動計算書の下の方を取り出してみます

「当期活動増減差額」は、1年間の事業活動のプラス、マイナスを計算します。

その下は、「繰越活動増減の部」と表します。

前期繰越活動増減差額は、前期末時点の増減差額(プラス、マイナス)の累計金額になり、

基本金の取崩しや、積立金の取崩しと積立てを加減算して、次期繰越活動増減差額が計算されていきます。

次期繰越活動増減差額は、当期末現在の、増減差額の累計額と考えることができます。

拠点での事業を開始して以来、当期末時点での事業活動上の増減差額(プラス、マイナス)の累計額と言えますね。

次期繰越活動増減差額については、

「貸借対照表」と「事業活動計算書」の関係性や

事業開始から当期末までの増減差額の累計金額であることを押さえておきましょう。

増減差額と利益

企業会計では、増減差額という言葉を使わずに、利益という言葉を使います。

増減差額も利益も、会計期間において事業活動で獲得した成果、経営成績と表すことができます。

企業会計の「利益」≒ 社会福祉法人会計の「増減差額」

とイメージしてみると、事業活動計算書の増減差額が理解しやすくなるかもしれませんね。

一方で、

企業(株式会社)には、出資者(株主)へ、利益を配当することが認められていますが、

社会福祉法人には、資金の拠出者へ、増減差額を配当することは、認められていません。

この点で、利益と増減差額は、性質が異なっています。

「増減差額」の解説ページはこちらへ

こちらのページでは「増減差額」の用語について、図解を加えて説明しています。

質問と回答の中にありますこちらから進むことができます。

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資金収支計算書の収入の科目説明の中では、「資金収支計算書」と「事業活動計算書」の計算の対象の違いを説明しています。

資金収支計算書の支払資金と事業活動計算書の増減差額を、貸借対照表上で、確認していきます。

例 勘定科目の解説 施設介護料収入

簡単な説明です

マツオカ

次期繰越活動増減差額
事業活動計算書の一番下にある次期繰越活動増減差額が、貸借対照表の純資産の中に計上されることになります。事業開始以来の当期末時点での増減差額の累計額を表しています。これで貸借対照表と事業活動計算書が繋がっていることが分かります。


科目の正確な内容は、厚生労働省の勘定科目説明でいつでも確認することができます。科目の要点をイメージできるようにしておきましょう。

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よかった。ありがとう。読んだ人が幸せでありますように。

マツオカ会計事務所のストーリー

著者情報 この記事を書いた人

松岡 洋史

Matsuoka Hiroshi

公認会計士・税理士
社会福祉法人理事(在任中)
スマート介護士 認定経営革新等支援機関

マツオカ会計事務所 代表 松岡 弘巳

地方公務員として11年、地方公営企業の財務部門を中心に在籍した後、平成14年から社会福祉法人への会計支援業務を行う。会計支援を通じて出会った、社会福祉法人で働く皆さんの人柄に魅かれ、平成18年 社会福祉法人会計専門の会計事務所として開業した。
地方公務員としての経験と公認会計士としての知識を活かして、社会福祉法人の法人運営の支援を行ってきたことにより、独特の実務経験を有する。

(筆者:松岡洋史 公認会計士・税理士 専門分野:社会福祉法人会計

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