勘定科目の解説「前払金」社会福祉法人会計
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この記事の目次
説明の内容
管理職になり、初めて社会福祉法人の会計に接することになったお客様へ、 「自分は会計の初心者だ」と思っておられる方々へ、 社会福祉法人会計で用いる勘定科目のイメージを持ってもらうための簡単な説明になります。始めたきっかけはこちら |
厚生労働省の勘定科目の説明 前払金
前払金
出典「社会福祉法人会計基準の制定に伴う会計処理等に関する運用上の留意事項について」
物品等の購入代金及び役務提供の対価の一部又は全部の前払額をいう。
前払金の簡単な説明をしてみましょう

前払金
何かの作業をやってもらったり、商品を送ってもらうのに先にお金を支払わなければならないことが、取引で起こることがある。先払いのため、きちんとやってもらえたか、商品は届いたかという、確認と記録を忘れないように。
勘定科目説明の解説 前払金
前払金の発生
取引によっては、先にお金を払ってから役務の提供を受けたり(やってもらう)、モノを納品してもらうことがあります。
日常生活の中のものを想像すると分かりやすいですね。例えば、通販などで先にお金を払ってから、商品が届くなどは前払金と言えます。頭金なども考えられます。先払いのイメージですね。
前払いをする理由
理由としては、次のものが考えられます。
・(比較的)金額の高い物品の購入や工事などで、先に支払を求められるもの。
・初めての取引や、あまり取引がない相手先との取引の場合に、先に支払いを求められるもの。
企業間の取引では、相手先との(金銭的な)信用を大切にします。これまでに取引がなかった相手先などに対しては、確実な支払いを担保するために、先に支払いを求められることがあります。
法人さんに信用がないという訳ではなく、これまでに取引の支払実績がないために、リスク回避のために行われるものです。
役務の完了の検証、納品の確認
前払金は、法人では、先に支払を行っています。
お金を先に支払ったものに対して、確実に業務が行われたかを確認することが大切になってきます。
役務(サービス)がきちんと行われたか(完了の検証)、物品の納品が行われたかを確認していきましょう。
前払金は会計上は、役務の完了、納品の確認をした上で、本来の科目(費用科目など)に振替を行います。
決算時期(年度末)は、決算にどのように計上していくか判断が必要になります。役務が完了しているか、物品の納品がなされているかをしっかりと確認しましょう。
簡単な説明をもう一度

前払金
何かの作業をやってもらったり、商品を送ってもらうのに先にお金を支払わなければならないことが、取引で起こることがある。先払いのため、きちんとやってもらえたか、商品は届いたかという、確認と記録を忘れないように。
科目の正確な内容は、厚生労働省の勘定科目説明でいつでも確認することができます。科目の要点をイメージできるようにしておきましょう。
勘定科目の解説の一覧
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この記事を書いた人
松岡 洋史
Matsuoka Hiroshi
公認会計士・税理士 スマート介護士
マツオカ会計事務所 代表
平成14年から社会福祉法人への会計支援業務を行う。会計支援を通じて出会った、社会福祉法人で働く皆さんの人柄に魅かれ、平成18年 社会福祉法人会計専門の会計事務所として開業した。
約20年間、社会福祉法人と一緒になり、法人運営の支援を行ってきたことにより、独特の実務経験を有する。
