マツオカ会計事務所

専門的財務監査のポイント⑳ 「5 決算」について ~企業主導型保育事業~

理事会への説明

理事会への説明

企業主導型保育事業の専門的財務監査

令和3年度から、企業主導型保育事業に対して専門的財務監査が行われています。
専門的財務監査は、監査法人(公認会計士等)によって行われることになります。

児童育成協会が公表している専門的財務監査の評価基準のポイントを確認していきましょう。

今回は、5 決算です。

本社費は、社会福祉法人の場合には、本部経費と考えると分かりやすいでしょう。

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専門的財務監査の評価基準の内容とポイント
5 決算

専門的財務監査の評価基準の内容の横に、ポイントとなるところを記載していきます。

NO.監査事項 評価事項 社会福祉法人のポイント
法人形態に応じた法人事業者の決算書が作成されているかを、

前年度決算書を入手し、総勘定元帳と突合する。
・総勘定元帳と決算書が一致しない。
又は不一致の部分について調整表等で十分に説明できない。
○計算書類が総勘定元帳を基に作成されているか。

○社会福祉法人向けの会計ソフトを使用している場合には、通常、会計ソフト内では、一致しているが、出力誤りや設定誤りに注意する。
前期の法人税申告書を入手し、協会に提出された決算書が、

法人税申告書添付の決算書と同一であるか確かめる。
・両者の不一致ないし不一致の合理的説明ができない。○法人税の申告を行っている場合には

申告書に添付する計算書類は、
評議員会及び理事会で承認を受けた計算書類と同じものであることを確認する。
3月を決算月としない事業者であっても、

完了報告書作成の基礎となる区分経理された保育施設の決算書(損益計算書及び貸借対照表)が、

4月から翌3月で作成されており、総勘定元帳と一致しているか確かめる。
・区分経理された当該保育施設の決算書が作成されていない。

・総勘定元帳と決算書が一致しない。
又は不一致の部分について調整表等で十分に説明できない。
○社会福祉法人の決算は、社会福祉法により、3月と定められていのため、大丈夫です。

(社会福祉法)
第四十五条の二十三 社会福祉法人は、厚生労働省令で定める基準に従い、会計処理を行わなければならない。
2 社会福祉法人の会計年度は、四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終わるものとする。




区分経理された当該保育施設の決算書の勘定明細表を閲覧し、

内容不明なものや相手先不明な残高が含まれていないか確かめる。
・作成された決算書の内訳明細がなく十分に説明できない。○決算時に科目ごとの明細書や内訳書を作成しているか確認する。
区分経理された決算書の損益項目が、

完了報告書内の収支決算書に適正に反映されていることを確かめる。
・収支決算書に損益計算書が適正に反映されていない。○完了報告の収支決算書は、企業主導型保育事業拠点の計算書類と金額が一致しているか確認する。

社会福祉法人の決算

社会福祉法人の場合、法人の決算時期と企業主導型保育事業の決算時期は同じになります。

法人全体の決算業務を行っていく中で、企業主導型保育事業(拠点区分)の決算も整えていきます。

企業主導型保育事業の完了報告の期限は、令和5年度では、令和5年6月10日とされていました。

6月10日というのは、監事監査(や会計監査人の監査)は終わって決算理事会は開催済みだが、定時評議員会の開催はこれからという法人もあるのではないでしょうか。

完了報告の時期を見据えながら、適正な決算業務と計算書類の作成が大切になってきます。な

企業主導型保育事業 各監査での指摘事項 令和4年度~令和5年度

下のリンクから指摘事項のページに進みます。

専門的財務監査専門的労務監査立入調査午睡時抜き打ち調査
4年度4年度4年度4年度
5年度5年度5年度5年度

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第5巻随意契約 451650円
第6巻注記と附属明細書1091980円
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※ 第4巻 経営組織は、法人の理事・監事や評議員について解説しています

マツオカ会計事務所のストーリー

よかった。ありがとう。読んだ人が幸せでありますように。

著者情報 この記事を書いた人

松岡 洋史

Matsuoka Hiroshi

公認会計士・税理士 
社会福祉法人理事(在任中)
スマート介護士 認定経営革新等支援機関

マツオカ会計事務所 代表  松岡 弘巳

地方公務員として11年、地方公営企業の財務部門を中心に在籍した後、平成14年から社会福祉法人への会計支援業務を行う。会計支援を通じて出会った、社会福祉法人で働く皆さんの人柄に魅かれ、平成18年 社会福祉法人会計専門の会計事務所として開業した。
地方公務員としての経験と公認会計士としての知識を活かして、社会福祉法人の法人運営の支援を行ってきたことにより、独特の実務経験を有する。



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(筆者:松岡洋史 公認会計士・税理士 専門分野:社会福祉法人会計

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