企業主導型保育事業の専門的財務監査
令和5年度は、企業主導型保育事業の専門的財務監査が500施設で実施されました。
専門的財務監査は、監査法人(公認会計士等)によって行われています。
今回は、こども家庭庁の資料から、令和5年度の専門的財務監査の指摘事項を確認していきます。
専門的財務監査の実施施設数
令和6年11月現在、令和5年度の監査実績(速報値)について説明が行われています。
令和6年12月現在、令和5年度の監査実績(確定値)が更新されました。
区 分 | 令和5年度 |
---|---|
実施施設 | 500施設 |
うち改善を要する施設 | 496施設 |
(文書指摘) | (495施設) |
(口頭指摘) | (375施設) |
うち改善不要な施設 | 4施設 |
実施施設の選定基準
こども家庭庁の資料によると、専門的財務監査の実施施設の選定は、下のような基準によって選定されています。
監査実施施設の選定基準
区分 | 選定基準 |
---|---|
最優先 | 監査実施年度前年における立入調査や完了報告の審査において、助成金の適正な管理・使用の観点で指摘(把握)があった施設を最優先 |
① | 施設選定にあたっては、運営費の助成額が3,000万円以上の施設のうち、過去の立入調査で財務関係の指摘を受けた施設 |
② | ①の助成額の条件に限らず、審査上の問題施設や、内閣府から個別に指示のあった施設について、 追加で選定される可能性がある |
監査実施主体
委託先 | A | B | C |
---|---|---|---|
実施施設数 | 200施設 | 150施設 | 150施設 |
専門的財務監査は、児童育成協会から再委託先A~Bに委託し、実施されています。
これまでの監査から、委託先A~Cは、監査法人(※)と考えることができます。
監査法人とは、公認会計士より構成される法人です。
専門的財務監査での指摘事項
指摘事項の内容欄のリンクから、説明ページへ進みます。
NO. | 指摘事項 |
---|---|
1 | 運営費完了報告の収支決算書に助成対象外の支出が計上されている。 |
2 | 経費支出の計上額が不明確または誤っている。 |
3 | 現金の管理(現金実査等)が適正でない。 |
4 | 固定資産の現物実査が行われていない。 |
5 | 保育事業に関わる経理規程が設定されていない、または内容に不備がある。 |
6 | 発注業務に関する規程または規定が定められていない。(各種規程の販売ページはこちら) |
7 | 親族、役員や関係会社との取引の適正性が確認できない。 |
8 | 保育事業の予算に対する実績管理の未実施または予算・実績管理帳表作成の不備がある。 |
9 | 契約業務に関する規程または規定の内容に不備がある。 |
10 | 契約締結に関わる競争見積の取得等、経済的合理性の確認手続きが未実施または手続きの証跡が確認できない。 |
企業主導型保育事業 各監査での指摘事項 令和4年度~令和5年度
下のリンクから指摘事項のページに進みます。
企業主導型保育事業者向けサービス
マツオカ会計事務所のストーリー
よかった。ありがとう。読んだ人が幸せでありますように。