1. HOME
  2. ブログ
  3. 勘定科目の解説|社会福祉法人会計
  4. 差入保証金|社会福祉法人会計で押さえておきたい基本と考え方

会計・法人運営の記事ブログ

会計・法人運営を支えるブログ

勘定科目の解説|社会福祉法人会計

差入保証金|社会福祉法人会計で押さえておきたい基本と考え方

はじめに

社会福祉法人が、
事務所や事業所、駐車場、職員用住宅などの
不動産を賃借する際には、
契約条件として敷金や保証金を差し入れることがあります。

差入保証金 は、
このように 賃貸借契約に基づき担保として差し入れ、
将来返還される予定のある金銭
を整理するための勘定科目です。

🟦 「ホームページ利用上のご注意について」
https://office-matsuoka.net/goriyouchui


本のご案内バナー 書籍版1から学べる社会福祉法人会計 全11巻をなのなのながご紹介

有料動画のご案内バナー 社会福祉法人の全体像を10分で学べるシリーズ なのなのながご紹介


厚生労働省の勘定科目の説明

差入保証金
賃貸用不動産に入居する際に、
賃貸人に担保として差し入れる
敷金、保証金等をいう。

出典:「社会福祉法人会計基準の制定に伴う会計処理等に関する運用上の留意事項について

この定義から、
差入保証金は、
支払時点では費用とならず、
返還を前提とした資産
として整理されることが分かります。


差入保証金の性格

差入保証金は、
賃貸借契約における債務の履行を担保する目的で
差し入れられる金銭です。

契約終了時には、
未払賃料や原状回復費用等が控除されたうえで、
返還されることが一般的です。

このため、
賃借料や手数料のように費用処理するのではなく、
固定資産として管理
します。


敷金・保証金・礼金との違い

不動産賃貸借契約では、
次のような支払が生じることがあります。

  • 敷金・保証金
    退去時に返還が予定されている金銭
    → 差入保証金として資産計上
  • 礼金
    返還されない金銭
    → 支払時に費用処理

返還の有無が、
会計処理を判断する重要なポイントとなります。


貸借対照表上の区分

差入保証金は、
原則として その他固定資産 に区分して表示されます。

返還までに長期間を要することが多く、
法人の運転資金として自由に使用できない性格を持つため、
固定資産として整理されます。


返還時の会計処理

賃貸借契約が終了し、
差入保証金が返還された場合には、
返還された金額に応じて差入保証金を減額します。

原状回復費用等が差し引かれた場合には、
控除された金額について、
修繕費等として費用処理を行います。


管理上の留意点

差入保証金については、

  • 契約内容(返還条件・控除内容)が整理されているか
  • 契約期間や解約条件が把握されているか
  • 残高が実態と一致しているか

といった点を、
定期的に確認しておくことが重要です。

複数の物件を借りている場合には、
物件ごとに管理台帳を整備しておくことが望まれます。


まとめ

差入保証金は、

  • 不動産賃貸借契約に基づき差し入れる担保金であること
  • 返還を前提とするため費用ではなく資産として計上すること
  • 原則としてその他固定資産に区分されること
  • 契約内容に基づく管理が重要であること

これらを整理して理解しておくことで、
賃貸借契約に関する支出と資産の区分を、
制度に沿って落ち着いて判断しやすくなります。

記事の執筆者のご紹介

著者情報 この記事を書いた人

松岡 洋史

Matsuoka Hiroshi

公認会計士・税理士 
社会福祉法人理事(在任中)
スマート介護士 認定経営革新等支援機関
元地方公務員

マツオカ会計事務所 代表  松岡 弘巳

地方公務員として11年の行政事務経験
社会福祉法人会計専門の公認会計士・税理士として20年の実務経験を有する。
専門分野:社会福祉法人会計・指導監査対応、企業主導型保育事業の会計支援・専門的財務監査対応、介護、障がい福祉、保育の各制度に精通。
都道府県・政令指定都市主催の研修講師多数。

社会福祉法人会計・監査、企業主導型保育事業の専門的財務監査を専門にする公認会計士・税理士 松岡洋史の顔写真。元地方公務員(京都市・上級事務職)として行政事務経験を11年有する

ホームページの各記事や事務所サービスのご案内

よく読まれている人気の記事(カテゴリー別)


マツオカ会計事務所作成の書籍・動画・規程

20年間の社会福祉法人・福祉事業者の支援と、11年間の地方公務員の行政事務で培ったノウハウを 書籍・動画・規程 として公開しています。
ご自身で学び、法人内で活かせるコンテンツをご用意していますので、ぜひご覧ください。

▶ マツオカ会計事務所が提供する書籍・動画・規程まとめページを見る

出版中の書籍


本のご紹介 1から学べる社会福祉法人会計の執筆者 社会福祉法人会計専門 公認会計士・税理士 松岡洋史の写真

社会福祉法人専門 公認会計士・税理士による書籍のご案内

Amazonのページはこちら(試し読み機能あり)

Amazonの試し読み機能で、本の一部ご覧いただくことができます。

  1. 資金収支計算書 (第5版) 58ページ 1870円
  2. 事業活動計算書(第3版) 73ページ 1925円
  3. 貸借対照表 (第3版) 81ページ 1980円
  4. 経営組織(理事・監事や理事会・評議員会について) 57ページ 1760円
  5. 随意契約 45ページ 1650円
  6. 注記と附属明細書 109ページ 1980円
  7. 社会福祉法人会計簿記の特徴 52ページ 1870円
  8. 社会福祉法人会計基準の逐条解説 83ページ 1980円
  9. 利益と増減差額 ~その違いからわかること~ 47ページ 1815円
  10. 現金主義と発生主義、実現主義 67ページ 1980円
  11. 社会福祉法人の減価償却 58ページ 1870円

よかった。ありがとう。読んだ人が幸せでありますように。

関連記事


福祉の現場を知る会計士だからこそ
誰にも真似できない実務支援を

企業主導型保育園の経理規程案の説明書の紹介画像6ページ分を記載

有料動画のご案内・社会福祉法人会計
補助金審査員経験者が伝える補助金採択されたいならこれをみて!基本編

使命を守るための戦略シリーズ(大人気シリーズ)

使命を守るための戦略シリーズ 第1回なぜ今戦略が必要とされているのか
有料動画講座 受講者の声まとめページ|補助金・会計・研修の感想を紹介
書籍型1から学べる社会福祉法人会計を説明している画像

現在の顧問公認会計士・税理士との契約はそのままに

福祉の会計・監査の対応に安心を

error: Content is protected !!