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勘定科目の解説 マツオカ事務所オリジナル

勘定科目の解説「長期前払費用」社会福祉法人会計

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説明の内容

管理職になり、初めて社会福祉法人の会計に接することになったお客様へ、
「自分は会計の初心者だ」と思っておられる方々へ、
社会福祉法人会計で用いる勘定科目のイメージを持ってもらうための簡単な説明になります。始めたきっかけはこちら

厚生労働省の勘定科目の説明  長期前払費用

長期前払費用

時の経過に依存する継続的な役務の享受取引に対する前払分で貸借対照表日の翌日から起算して1年を超えて費用化される未経過分の金額をいう。

出典「社会福祉法人会計基準の制定に伴う会計処理等に関する運用上の留意事項について

長期前払費用の簡単な説明をしてみましょう

マツオカ
マツオカ

長期前払費用
○○月分の料金といったものを、1年以上先の長期の分まで先に払っている形。保険料等に多く、一括して先払いしておくことで、支払総額が少し安くなったりする場合もある。
何年分前払いや60か月分前払いなど契約によって色々とあるため、あと何年と何か月分残っているかの管理も大切になる。

勘定科目説明の解説 長期前払費用

経過勘定

未収収益」、「前受収益」と「前払費用」「未払費用」の4つの科目を総称して経過勘定という表現を使います。

経過勘定については、「前払費用」で説明しています。

ポイント

前払費用は、○○月分といった料金を、契約に基づいて、当月以前(前月まで)に支払う場合に、発生します。

4つの経過勘定の中で、唯一、前払費用となる取引については、役務の提供を受けるまでの期間を
短期・長期に分類して、1年を超えるものを、長期前払費用として計上していきます。

長期前払費用のうち、決算日現在、役務の提供を受けるのが1年以内となるものについては、
固定資産の「長期前払費用」から流動資産の「前払費用」(または適当な科目)に振替を行います。

前払費用の勘定科目説明は、下のようになっています。

前払費用
一定の契約に従い、継続して役務の提供を受ける場合、いまだ提供されていない役務に対し支払われた対価をいう。

出典「社会福祉法人会計基準の制定に伴う会計処理等に関する運用上の留意事項について」

長期前払費用の内容

1年を超えて、前払いを行う取引というと

火災保険料

まず、火災保険料が浮かびます。

自賠責保険料

自賠責保険料も、
支払いが24か月分や37か月分などとなることが多いです。
この場合には、1年を超えてくるため、長期前払費用に該当してきますね。

クラウドサービス

クラウドサービスの月々利用料などでも、60月分などの長期間の利用料を支払う契約もあるようですね。

長期前払費用は、実務上はたくさん使われています。
全ての契約が、同じ時期に、同じ期間で支払われている訳ではありませんね。
そのため、前払いしている契約が何があるか、決算の時点では、何か月分の前払いが残っているかと把握する必要があります。エクセルなどを用いて管理していくのもいいかもしれません。

簡単な説明をもう一度

マツオカ
マツオカ

長期前払費用
○○月分の料金といったものを、1年以上先の長期の分まで先に払っている形。保険料等に多く、一括して先払いしておくことで、支払総額が少し安くなったりする場合もある。
何年分前払いや60か月分前払いなど契約によって色々とあるため、あと何年と何か月分残っているかの管理も大切になる。


科目の正確な内容は、厚生労働省の勘定科目説明でいつでも確認することができます。科目の要点をイメージできるようにしておきましょう。

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この記事を書いた人

松岡 洋史

Matsuoka Hiroshi

公認会計士・税理士 スマート介護士

マツオカ会計事務所 代表

平成14年から社会福祉法人への会計支援業務を行う。会計支援を通じて出会った、社会福祉法人で働く皆さんの人柄に魅かれ、平成18年 社会福祉法人会計専門の会計事務所として開業した。
約20年間、社会福祉法人と一緒になり、法人運営の支援を行ってきたことにより、独特の実務経験を有する。

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(筆者:松岡洋史 公認会計士・税理士 専門分野:社会福祉法人会計

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