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勘定科目の解説|社会福祉法人会計

○○積立金|社会福祉法人会計における位置づけと考え方

はじめに

社会福祉法人では、将来の施設整備や大規模修繕などに備えて資金を積み立てることがあります。

このような目的のために積み立てられる純資産の科目が、**○○積立金(その他の積立金)**です。

ここでいう「○○」には、積立ての目的を示す名称を付けて表示します。

例えば、

  • 施設整備積立金
  • 修繕積立金
  • 事業拡充積立金

などです。

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厚生労働省による勘定科目の説明

○○積立金
会計基準第4章第4第4項に規定されたその他の積立金をいう。
積立ての目的を示す名称を付した科目で記載する。

つまり、この科目は一つの固定名称ではなく、
目的ごとに名称を付けて表示する積立金という位置づけです。


会計基準における規定

社会福祉法人会計基準では、次のように定められています。

第六条
3 その他の積立金には、将来の特定の目的の費用又は損失の発生に備えるため、社会福祉法人が理事会の議決に基づき事業活動計算書の当期末繰越活動増減差額から積立金として積み立てた額を計上するものとする。

この規定から、積立金のポイントを整理すると次の3つになります。


積立金の3つのポイント

① 将来の特定目的のために積み立てる

積立金は、

  • 将来の施設整備
  • 大規模修繕
  • 事業拡大
  • 災害対応

など、将来発生する費用や損失に備えるために積み立てます。

そのため、積立金には
目的を示す名称を付ける必要があります。


② 理事会の決議に基づいて積み立てる

積立金は、法人が自由に積み立てられるものではありません。

積立てを行う場合には、
理事会の決議を経る必要があります。


③ 繰越活動増減差額から積み立てる

積立金は、

当期末繰越活動増減差額(+積立金取崩額)

に余剰がある場合に、その範囲内で積み立てることができます。

つまり、

  • 累積の活動増減差額がマイナスの場合
  • 余剰がない場合

には、積立金を積み立てることはできません。


積立金と積立資産の関係

社会福祉法人会計では、
**積立金(純資産)と積立資産(資産)**の関係を理解することが重要です。

基本的な考え方は次のとおりです。

積立金を積み立てる場合

積立金を計上する場合には、
同額の積立資産を積み立てる必要があります。

資産金額純資産金額
施設整備積立資産24施設整備積立金24

このように、
資産と純資産を対応させて管理します。


積立資産のみ積み立てる場合

一方で、資金管理の目的で積立資産を設定する場合には、

必ずしも積立金を計上する必要はありません。

資産金額
資金管理積立資産24

この場合は、資産のみの管理となります。


積立金の取崩し

積立金に対応する積立資産を取り崩す場合には、
同額の積立金も取り崩す必要があります。

これは、

  • 資産
  • 純資産

のバランスを保つためです。


実務上の確認ポイント

積立金の管理では、次の点を確認します。

  • 積立目的が明確になっているか
  • 理事会決議が行われているか
  • 積立金と積立資産が対応しているか
  • 積立資産の管理方法が明確になっているか

積立金は、法人の将来計画と密接に関係する重要な項目です。


まとめ

○○積立金(その他の積立金)は、

  • 将来の特定目的に備える純資産
  • 理事会決議に基づいて積み立てる
  • 繰越活動増減差額の範囲内で積み立てる
  • 同額の積立資産と対応させて管理する

という特徴を持っています。

社会福祉法人では、
将来の施設整備や事業運営を安定させるための重要な仕組みの一つです。

記事の執筆者のご紹介

著者情報 この記事を書いた人

松岡 洋史

Matsuoka Hiroshi

公認会計士・税理士 
社会福祉法人理事(在任中)
スマート介護士 認定経営革新等支援機関
元地方公務員

マツオカ会計事務所 代表  松岡 弘巳

地方公務員として11年の行政事務経験
社会福祉法人会計専門の公認会計士・税理士として20年の実務経験を有する。
専門分野:社会福祉法人会計・指導監査対応、企業主導型保育事業の会計支援・専門的財務監査対応、介護、障がい福祉、保育の各制度に精通。
都道府県・政令指定都市主催の研修講師多数。

社会福祉法人会計・監査、企業主導型保育事業の専門的財務監査を専門にする公認会計士・税理士 松岡洋史の顔写真。元地方公務員(京都市・上級事務職)として行政事務経験を11年有する

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