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法人の固定資産(パソコン等)を売却する場合の手続きについて 社会福祉法人会計専門 公認会計士・税理士

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質問の内容

法人のパソコンの入れ替えに伴って古いパソコンを下取りに出すことは可能でしょうか。法人の固定資産を売却する場合の必要な手続きがあれば教えてください。

ご注意

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ふわふわ会計会計を誰でも簡単に分かるよう紹介します。
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パソコンの更新

社会福祉法人の運営では、情報通信技術とICT化に必要な機器として、パソコンやタブレット端末その他の機器の導入が一層進んでいる状況にあります。

パソコンについては、Windows10のサポートが2025年10月14日に終了することから、

Windows11への移行に伴って、パソコン本体の更新を行う法人もいらっしゃることでしょう。

パソコンやタブレット端末その他の機器(以下「パソコン等」)を下取り出す場合に確認しておきたい項目を整理していきます。

パソコン等に限らず、法人の固定資産や備品を売却や下取りに出す場合にも、同じように考えていきましょう。

下取りに出すパソコン等の固定資産管理台帳を確認

下取りに出すパソコン等が会計上、固定資産に計上されているかどうか、固定資産管理台帳を基に確認をしていきます。

固定資産に計上されているかどうかの判断基準

パソコン等が固定資産に計上されて、固定資産管理台帳に登録されているかどうかの判断基準は、

法人の経理規程にしたがいます

法人の経理規程がモデル経理規程に準じて定められている場合、

固定資産に計上されるものは次の2つの要件を満たすものになります。

要 件内 容
取得後1年を超えて使用するもの
1個または1組の金額が10万円以上のもの
上記は、パソコンを例にに記載しています。 

モデル経理規程には固定資産の計上基準について、下のように示されています。

(固定資産の範囲)
第47条 この規程において、固定資産とは取得日後1年を超えて使用又は保有する有形固定資産及び無形固定資産(土地、建設仮勘定及び権利を含む。)並びに経常的な取引以外の取引によって発生した貸付金等の債権のうち回収期間が1年を超える債権、特定の目的のために積み立てた積立資産、長期保有を目的とする預貯金及び投資有価証券をいう。

2 省略

3 1年を超えて使用する有形固定資産又は無形固定資産であっても、1個もしくは1組の金額が10万円未満の資産は、第1項の規定にかかわらず、これを固定資産に含めないものとする。

出典:モデル経理規程(経営協)より

固定資産に計上されている場合の会計処理

下取りに出すパソコン等が、固定資産に計上されて、固定資産管理台帳に登録されている場合の会計処理は下のようになります。

事業活動計算書に計上する科目

パソコン等を下取りに出す場合の事業活動計算書に計上される金額を記載しています。

下取りに出す日時点での固定資産(パソコン等)の帳簿価額と下取り代金との差額がある場合には、

固定資産売却益または固定資産売却損・処分損に計上していくことになります。

(科目名から勘定科目の説明ページへ進むことができます。説明ページでは具体的な計算と仕訳例も記載しています。)

条件下取り代金>帳簿価額下取り代金<帳簿価額
両者の差額の科目器具及び備品売却益器具及び備品売却損・処分損
上記は、パソコンが「器具及び備品」に計上されている場合の科目になります。

資金収支計算書に計上する科目

資金収支計算書の科目も確認していきましょう。

固定資産の下取り代金は、資金収支計算書上、固定資産売却収入として計上されることになります。

区分下取り代金
科目器具及び備品売却収入

固定資産に計上されていない場合の会計処理

固定資産に計上されていない場合とは、

パソコン等を1個または1組あたり10万円未満で購入している場合になります。

この場合には、パソコン等の購入時には、費用として事務消耗品費等に計上していたことになります。

下取り代金については、下のように処理をしていきます。

事業活動計算書及び資金収支計算書に計上する科目

下取り代金を下の科目(参考例)に計上します。

事業活動計算書資金収支計算書
その他のサービス活動外収益(大区分)

雑収益(中区分)
その他の収入(大区分)

雑収入(小区分)

下取り代金の消費税の取扱いについて

下取り代金に含まれる消費税

法人のパソコン等を、国内で下取りに出した場合には、下取り代金(固定資産の売却収入)は消費税の課税対象となります。

消費税を申告・納税している法人(課税事業者)の場合には、下取り代金についても消費税の申告計算に含める必要があります。

また、基準期間における課税売上高の計算においては、下取り代金を課税売上高に含めて計算する必要があります。

簡易課税の事業区分

消費税の申告において、簡易課税制度の適用を受けている場合には、固定資産の売却収入は、第4種事業に区分されることになります。

詳しくは、国税庁ホームページにてご確認ください。

補助金の取扱いについて

パソコン等の取得時に補助金の交付を受けている場合

下取りに出すパソコン等を取得した際に、ICT補助金やIT補助金などの交付を受けている場合があります。

補助事業として、補助金の交付を受けている場合には、「財産の処分制限期間」が設けられていることがあります。

補助金の交付要綱その他を確認し、処分制限期間内に下取りを出す場合には、必要となる手続きを行うことになります。

下取りに出すパソコン等が補助金の交付を受けたものであるかどうか、処分制限期間を経過したものであるかどうかをしっかりと確認しましょう。

パソコン等に補助金の交付を受けている場合の国庫補助金等特別積立金の取崩し

補助金等の交付を受けたパソコン等の場合には、

固定資産の計上とともに、国庫補助金等特別積立金の積立がされていることになります。

固定資産の帳簿残高に対応する国庫補助金等特別積立金については、取崩しを行う必要がありますので注意しましょう。

具体的な会計処理については、個別にご相談ください。

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マツオカ会計事務所 松岡洋史
公認会計士 税理士
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社会福祉法人専門 公認会計士・税理士による書籍

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著者情報 この記事を書いた人

松岡 洋史

Matsuoka Hiroshi

公認会計士・税理士 
社会福祉法人理事(在任中)
スマート介護士 認定経営革新等支援機関

マツオカ会計事務所 代表  松岡 弘巳

地方公務員として11年、地方公営企業の財務部門を中心に在籍した後、
平成14年から社会福祉法人への会計支援業務を行う。会計支援を通じて出会った、社会福祉法人で働く皆さんの人柄に魅かれ、平成18年 社会福祉法人会計専門の会計事務所として開業した。
地方公務員としての経験と公認会計士としての知識を活かして、社会福祉法人の法人運営の支援を行ってきたことにより、独特の実務経験を有する。



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(筆者:松岡洋史 公認会計士・税理士 専門分野:社会福祉法人会計

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