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勘定科目の解説|社会福祉法人会計

仮払金|社会福祉法人会計で押さえておきたい基本と実務の考え方

はじめに

仮払金は、社会福祉法人の会計において、
処理すべき勘定科目や金額が確定していない支出
一時的に整理するために用いられる勘定科目です。

日常業務では、
先に現金を渡して支払いを行い、
後日、内容や金額が確定した時点で精算する、
という場面で使用されます。

仮払金は恒常的に残高を持つ科目ではなく、
一時的な処理であること を前提として理解しておくことが重要です。

「ホームページ利用上のご注意について」をお読み頂き、これらの条件にご同意の上ご利用ください。

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厚生労働省の勘定科目の説明

仮払金
処理すべき科目又は金額が確定しない場合の支出額を
一時的に処理する科目をいう。

出典:「社会福祉法人会計基準の制定に伴う会計処理等に関する運用上の留意事項について

この定義から分かるとおり、
仮払金の要件は
「科目が未確定」または「金額が未確定」 である点にあります。


仮払金を使用する場面の整理

仮払金が用いられるのは、
次のいずれか、または両方に該当する場合です。

処理すべき科目が確定していない場合

支出内容は決まっているものの、

  • どの費用科目を用いるか判断が必要
  • 複数の科目にまたがる可能性がある
  • 過去の取扱いや専門的判断を確認する必要がある

といった理由から、
支出時点では科目を確定できない場合があります。


金額が確定していない場合

支出の目的は明確でも、

  • 出張旅費
  • 催しや行事にかかる費用

など、
終了するまで金額が確定しない支出 では、
仮払金として一時的に処理されます。


会計上の位置づけ

仮払金は、
支出が行われている点では現金の減少を伴いますが、
費用や資産としての性質が確定していない段階の支出 です。

そのため、

  • 事業活動計算書
  • 資金収支計算書

には、
正しい科目へ振り替えられるまで、
本来の内容が反映されません。


精算と振替の考え方

仮払金は、
あくまで 一時的な整理科目 です。

科目や金額が確定した時点で、

  • 領収書や明細を確認し
  • 実際の支出内容を確定させ
  • 正しい費用科目等へ振り替える

という精算処理を行います。

この精算が遅れると、

  • 費用の計上時期がずれる
  • 月次報告や決算数値が実態と合わなくなる

といった影響が生じます。


管理上のポイント

仮払金を管理するうえでは、

  • 仮払金の残高を把握すること
  • 長期間残っているものがないか確認すること
  • 精算状況を一覧で管理すること

が重要になります。

仮払金が多額・長期間残っている場合には、
精算漏れや処理遅れがないか、
内容をあらためて確認する必要があります。


現金管理との関係

仮払金では、
法人の現金を一時的に個人が預かる形になります。

そのため、

  • 法人の現金と個人のお金を混同しない
  • 預かり方法や管理方法を明確にする

といった点にも注意が必要です。


まとめ

仮払金は、

  • 科目または金額が未確定の支出を一時的に整理する科目であること
  • 恒常的に残高を持つ科目ではないこと
  • 確定後は速やかに精算・振替を行う必要があること

これらを整理して理解しておくことで、
月次処理・決算・監査のいずれの場面でも、
実務を安定して進めやすくなります。

記事の執筆者のご紹介

著者情報 この記事を書いた人

松岡 洋史

Matsuoka Hiroshi

公認会計士・税理士 
社会福祉法人理事(在任中)
スマート介護士 認定経営革新等支援機関
元地方公務員

マツオカ会計事務所 代表  松岡 弘巳

地方公務員として11年の行政事務経験
社会福祉法人会計専門の公認会計士・税理士として20年の実務経験を有する。
専門分野:社会福祉法人会計・指導監査対応、企業主導型保育事業の会計支援・専門的財務監査対応、介護、障がい福祉、保育の各制度に精通。
都道府県・政令指定都市主催の研修講師多数。

社会福祉法人会計・監査、企業主導型保育事業の専門的財務監査を専門にする公認会計士・税理士 松岡洋史の顔写真。元地方公務員(京都市・上級事務職)として行政事務経験を11年有する

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