勘定科目の解説 事業活動計算書 事務費 水道光熱費 社会福祉法人会計
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説明の内容
管理職になり、初めて社会福祉法人の会計に接することになったお客様へ、 「自分は会計の初心者だ」と思っておられる方々へ、 社会福祉法人会計で用いる勘定科目のイメージを持ってもらうための簡単な説明になります。始めたきっかけはこちら |
厚生労働省の勘定科目の説明 水道光熱費
水道光熱費
出典「社会福祉法人会計基準の制定に伴う会計処理等に関する運用上の留意事項について」
事務用の電気、ガス、水道等の費用をいう。
科目の簡単な説明をしてみましょう

水道光熱費(事務費)
法人運営の間接部門や事務部門で使用する電気、水道、ガス代です。

勘定科目説明の解説
費用科目の解説について
事業活動計算書の費用科目については、中区分の分類を用いながら小区分の科目を解説していきます。
水道光熱費
今回、解説する勘定科目の体系は下のようになっています。
大区分 | 中区分 | 小区分 |
事務費 | 水道光熱費 | - |

大区分は、「事務費」です。
施設(及び本部)の運営事務に要する費用になります。
平成12年度に制定された(旧)社会福祉法人会計基準の科目説明には
大区分についても説明がありました。
事務費支出
平成12年 社会福祉法人会計基準 事業活動収支計算書勘定科目の説明より
本部及び施設の運営事務に要する人件費以外の費用をいう。

中区分は「水道光熱費」です。
厚生労働省の勘定科目説明にあるように、事務のための水道代、ガス代、電気代などです。
利用者さんへのサービス提供・処遇を直接行う部門ではなく、間接部門や管理部門と呼ばれるところで使用される光熱水費と考えると分かりやすいでしょう。
事務とは:役所・会社などで、書類・帳簿の作成・処理など、主として机の上でする仕事。
出典 「デジタル大辞泉」(小学館より)
事業費と事務費の水道光熱費について
社会福祉法人会計では、「事業費」と「事務費」で同じ科目名が示されていることがあります。
水道光熱費の分類
水道光熱費についても、勘定科目が、事業費と事務費のどちらにもあります。
科目の説明は下のようになっています。
大区分 | 事業費 | 事務費 |
中区分 | 水道光熱費 | 水道光熱費 |
勘定科目の説明 (厚生労働省) | 利用者に直接必要な電気、ガス、水道等の費用をいう。 | 事務用の電気、ガス、水道等の費用をいう。 |
水道光熱費は、事業費分と事務費分に分けて計上していくことになりそうですが、
原則として、事業費のみに計上することができます。
13 共通支出及び費用の配分方法
出典「社会福祉法人会計基準の制定に伴う会計処理等に関する運用上の留意事項について」
(2)事務費と事業費の科目の取扱について
「水道光熱費(支出)」、「燃料費(支出)」、「賃借料(支出)」、「保険料(支出)」については原則、事業費(支出)のみに計上できる。
ただし、措置費、保育所運営費の弾力運用が認められないケースでは、事業費(支出)、事務費(支出)双方に計上するものとする。
事業費と事務費に按分して計上している法人さんも多いと思います。
この場合の按分基準は、建物面積比などを用います。
簡便的な方法として、事業費:事務費を9:1として按分し、計上されている法人さんも多いのではないかと感じています。
簡単な説明をもう一度

水道光熱費(事務費)
法人運営の間接部門や事務部門で使用する電気、水道、ガス代です。
科目の正確な内容は、厚生労働省の勘定科目説明でいつでも確認することができます。科目の要点をイメージできるようにしておきましょう。

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著者情報 この記事を書いた人
松岡 洋史
Matsuoka Hiroshi
公認会計士・税理士 スマート介護士 認定経営革新等支援機関
マツオカ会計事務所 代表
地方公務員として11年、地方公営企業の財務部門を中心に在籍した後、
平成14年から社会福祉法人への会計支援業務を行う。会計支援を通じて出会った、社会福祉法人で働く皆さんの人柄に魅かれ、平成18年 社会福祉法人会計専門の会計事務所として開業した。
地方公務員としての経験と公認会計士としての知識を活かして、社会福祉法人の法人運営の支援を行ってきたことにより、独特の実務経験を有する。
