勘定科目の解説「受取手形」社会福祉法人会計
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この記事の目次
説明の内容
管理職になり、初めて社会福祉法人の会計に接することになったお客様へ、 「自分は会計の初心者だ」と思っておられる方々へ、 社会福祉法人会計で用いる勘定科目のイメージを持ってもらうための簡単な説明になります。始めたきっかけはこちら |
厚生労働省の勘定科目の説明 受取手形
受取手形
出典「社会福祉法人会計基準の制定に伴う会計処理等に関する運用上の留意事項について」
事業の取引先との通常の取引に基づいて発生した手形債権(金融手形を除く)をいう。割引又は裏書譲渡したものは、受取手形から控除し、その会計年度末日における期限未到来の金額を注記する。
受取手形の簡単な説明をしてみましょう

受取手形
受取手形、何ヶ月先にお金がもらえると約束した紙。きちんともらえるかどうか、相手の信用がとても大切。
国保連が、全額手形にしたらと想像してみると、取引のリスクと影響の大きさをイメージできる。
勘定科目説明の解説 受取手形
社会福祉法人では、手形による取引はあまり馴染みがないかもしれません。
私が手形を知ったのは、人生ゲームでした。
受取手形の特徴と注意点
手形は、小切手と混同しやすいですね。
小切手と異なるのは、手形は記載されている支払期日までは、銀行で換金することができないことです。
そのため、支払期日までの資金繰りに気をつける必要があります。
以前お客様の中で、多額の支払いを手形で受け取り、支払期日まで四苦八苦されていたことがありました。資金繰りに困られている様子を側で見て、胸が締めつけらていたことを今でも覚えています。

裏書と割引
手形の裏書きとして
取引によっては、受取手形を支払期日での換金を待たずに、手形に裏書きをして自らの支払いに用いる方法があります。
相手と交渉して、現金で支払いをする代わりに持っている手形で払う感じですね。
裏書きの注意点は、手形が支払期日に無事に決済されなかった(手形の不渡り)時に、裏書きした者が、手形を振り出した者の代わりに支払いをしなければならないことです。
裏書きをすると、支払期日まではこのようなリスクがあるので、決算においては注記が必要になります。
手形の割引として
手形を支払期日までに、割引料を支払って、金融機関や専門の事業者に手形を買い取ってもらう方法があります。割引料は、割引いた日から支払期日までの間の利息相当額というイメージです。
手形の割引も、裏書きと同じように注記をする必要があります。
手形で支払いを受ける場合には、支払期日までの資金繰りに注意するとともに、支払期日にきちんと決済されるかどうか、相手先の財政的な信用を確認することが大切になります。
簡単な説明をもう一度

受取手形
受取手形、何ヶ月先にお金がもらえると約束した紙。きちんともらえるかどうか、相手の信用がとても大切。
国保連が、全額手形にしたらと想像してみると、取引のリスクと影響の大きさをイメージできる。
科目の正確な内容は、厚生労働省の勘定科目説明でいつでも確認することができます。科目の要点をイメージできるようにしておきましょう。
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この記事を書いた人
松岡 洋史
Matsuoka Hiroshi
公認会計士・税理士 スマート介護士
マツオカ会計事務所 代表
平成14年から社会福祉法人への会計支援業務を行う。会計支援を通じて出会った、社会福祉法人で働く皆さんの人柄に魅かれ、平成18年 社会福祉法人会計専門の会計事務所として開業した。
約20年間、社会福祉法人と一緒になり、法人運営の支援を行ってきたことにより、独特の実務経験を有する。
